おでんの大根をおいしく仕上げたいなら、やっぱり下茹では欠かせません。
下茹でをすることで、味がしっかりと中まで染み込みやすくなり、煮崩れもしにくくなるので、食感も見た目もぐっと良くなります。
中でも、圧力鍋を使った下茹では、短時間で芯までやわらかく仕上がるのが大きな魅力。
忙しい日でも手早く調理ができて、しかも驚くほどおいしい大根に仕上がるんです。
この記事では、圧力鍋を使ったおでん用大根の下茹で方法を中心に、
「具体的な手順や下準備のコツ」
「水の量や加圧時間の目安」
「下茹でをしない場合の工夫」
まで、初心者の方にもわかりやすく丁寧にご紹介していきます。
時短を叶えながら、トロトロで味しみたっぷりの大根を作りたい方に、ぜひ参考にしていただきたい内容です。
おでんの大根は下茹でで決まる!圧力鍋を使うメリット
下茹でが必要な理由とは?
おでんの大根をおいしく仕上げたいなら、下茹ではとても大事な工程です。
下茹でをしておくことで、煮崩れしにくくなり、味も中までしっかり染み込みやすくなります。
特に皮の近くは繊維が多く、そのまま煮ると硬さが残ってしまうこともあるんですね。
また、下茹でをすることで余分なアクや苦味を取り除くことができて、よりやさしい味わいに仕上がります。
おでんは長時間煮込む料理だからこそ、大根の下処理をきちんとしておくことで、味のバランスが整いやすくなるんです。
とくにおでん初心者の方ほど、下茹での有無で仕上がりの違いを実感しやすいですよ。
そして、下茹でした大根は煮汁がしみ込みやすいので、出汁の旨みをたっぷり吸ってくれます。
こういった積み重ねが、「また食べたい」と思えるおでんになる秘訣なんですね。
圧力鍋でやると何がいいの?時短&やわらか食感に
圧力鍋の一番のメリットは、加熱時間の短さと、火の通りやすさです。
普通の鍋よりも短時間で芯までやわらかくなるので、トロッとした食感に仕上がります。
忙しい平日の夜などでも、おでんの準備が気軽にできるのが嬉しいですね。
さらに、圧力鍋なら食材の水分をしっかり閉じ込めたまま加熱できるので、旨みを逃さず調理できるというメリットもあります。
ガス代や電気代の節約にもつながるので、時間もコストも節約できる調理方法なんですよ。
圧力鍋にまだ慣れていない方でも、大根の下茹では比較的失敗しにくいので、最初のチャレンジにもぴったりです。
圧力鍋で下茹でする時の準備と材料
大根の切り方と皮のむき方のコツ
まずは大根の皮をしっかりむくところから始めます。
皮に近い部分は繊維が多く、食感が残ってしまうこともあるので、できれば5mmほど厚めにむいておくと◎です。
包丁でむくのが苦手な方は、ピーラーを使うと手軽にきれいに仕上がりますよ。
むき終えたら、切り方にもこだわってみましょう。
おでんの場合は3cmほどの輪切りにするのが定番で、見た目にもかわいらしく、煮込みやすいサイズ感になります。
輪切りにすると均等に火が入りやすいだけでなく、煮崩れもしにくくなるんですね。
また、真ん中あたりの太さがそろった部分を選ぶと、火の通りも均一になります。
ヘタや先端の部分は煮込みにくく、味が染みにくいこともあるので、おでん用には中央部分がおすすめです。
隠し包丁や面取りで味しみアップ
切った大根には、十字に切り込みを入れる「隠し包丁」を入れておきましょう。
このひと手間をかけることで、煮汁が中までじんわりとしみ込みやすくなります。
特に、おでんのように出汁の味を楽しむ料理では、こうした下処理が味の決め手になります。
隠し包丁の切り込みは、深さ1cm程度を目安に入れるとちょうどよく、火の通りもよくなりますよ。
また、角を軽く削る「面取り」もおすすめです。
面取りをすることで角が丸くなり、煮崩れを防いでくれるんです。
この工程は少し手間に感じるかもしれませんが、仕上がりの見た目もきれいになるので、おもてなし料理や写真映えを意識したいときにもぴったり。
こういった小さな工夫が、大根の仕上がりをグンと引き上げてくれるんですね。
水の量と「お米」の効果とは?
圧力鍋に入れる水の量は、大根がしっかりかぶる程度でOKです。
少なすぎると焦げ付きの原因になってしまうし、多すぎると加圧に時間がかかったり、味がぼやけてしまったりするので、適度な量を守ることが大切なんですね。
そして、水だけでなく、ひとつかみのお米を加えるとさらに効果的。
もしくは米のとぎ汁を使っても大丈夫です。
どちらも大根の苦味を抑えてくれる働きがあって、全体的にやさしくてまろやかな味わいに仕上がりますよ。
お米のデンプン質が大根の繊維をやわらかくしてくれるので、仕上がりの食感もよりトロッとしたものになります。
特に寒い季節にぴったりな、心まで温まるようなおでんになります。
お米はあとで取り除くことができるので、気になる方はお茶パックに入れて加えると後処理も簡単。
こうしたちょっとした工夫が、プロのような仕上がりにつながるんですね。
圧力鍋での下茹で手順と加熱時間
加圧の流れ:強火→弱火→自然放置まで
すべての材料を圧力鍋に入れたら、まずはフタをしっかり閉めてから強火にかけましょう。
しばらくすると、シュッと音がして圧力がかかってきた合図になります。
圧がかかるまではだいたい5分前後が目安ですが、寒い季節や食材の量によってはもう少しかかることもあります。
圧がかかったら、すぐに弱火にして加熱を続けます。
このときの加熱時間は6分ほどが目安ですが、大根の厚さや好みによって微調整してみてくださいね。
しっかりやわらかめが好みなら、7分~8分くらいに延ばしてもOKです。
加熱が終わったら火を止め、そのまま自然に圧力が下がるのを待ちます。
この自然放置の時間も意外と大事で、鍋の中の余熱で大根がじわじわと火が入り、さらにやわらかくなるんです。
圧が抜けたサインが出るまで、慌てずにのんびり待ってみてくださいね。
加熱は何分?機種による違いに注意
目安は6分程度ですが、実際には使っている圧力鍋の種類や機能によっても変わってきます。
例えば、高圧タイプの鍋なら3~4分でも充分にやわらかくなることがありますし、低圧タイプの場合はそれよりも少し長めの加熱時間が必要になる場合もあります。
大根のサイズや厚さによっても変わるので、一度試してみて感覚をつかんでみるといいですよ。
さらに、IHコンロかガスコンロかによっても火力の加減に違いが出ます。
火の強さによって加圧までの時間も前後するので、慣れるまでは注意深く様子を見るのがおすすめです。
何度か試していくうちに、ご家庭の鍋にぴったりな加熱時間が自然と見つかってくると思います。
初めて使うときや使い慣れていないときには、圧力鍋の取扱説明書に記載されている加熱時間を一度チェックしてみると安心です。
その時間をベースに、少しずつ自分好みに調整していくと、無理なく上手に仕上げることができますよ。
蓋を開けるタイミングと仕上げの洗い方
圧力鍋の蓋は、安全のために圧力が完全に抜けるまで開かない構造になっています。
無理に開けようとすると危険なので、加熱が終わったら火を止めて、そのまましばらく放置して圧力が自然に抜けるのを待ちましょう。
メーカーによっては圧が抜けたサインが出るタイプもあるので、取扱説明書も参考にしてみてくださいね。
圧力が完全に抜けたら、蓋をそっと開けます。
このとき、蒸気がまだ残っている場合もあるので、顔を近づけすぎないように注意しましょう。
熱気が思った以上に残っていることもあるので、ミトンなどを使って慎重に扱ってくださいね。
中から取り出した大根は、そのまま使う前に一度水でさっと洗っておくのがおすすめです。
というのも、一緒に入れたお米や米のとぎ汁のぬめりが大根の表面に残っていることがあるからです。
軽く水をかけるだけでも、そのぬめりが取れて、味付けの邪魔をせず、すっきりと仕上がりますよ。
洗い終わった大根は、すぐにおでんの煮汁に加えてもいいですし、時間に余裕があれば一度冷ましてから加えると、さらに味が染み込みやすくなります。
ちょっとした手間ではありますが、このひと工夫で仕上がりがグンと変わりますよ。
圧力鍋がない場合は電子レンジでもOK
レンジ加熱の方法と時間の目安
圧力鍋がないときは、電子レンジでも下茹でができます。
方法はとっても簡単で、まず耐熱容器に皮をむいて輪切りにした大根を入れ、そこに水とひとつまみのお米を加えます。
お米は苦味を抑えるだけでなく、やわらかく仕上げるのにも役立つんですね。
容器にはふんわりとラップをかけて、500Wの電子レンジで約20分ほど加熱してみてください。
時間の目安はあくまで目安なので、大根のサイズやお好みによっては少し調整してもOKです。
加熱後は、大根がしっかりやわらかくなっているか竹串などで確認してみましょう。
竹串がスッと入るくらいのやわらかさになっていれば大成功。
火加減や焦げつきを気にしなくていいので、特に忙しい日の夕飯作りに便利ですよ。
鍋で下茹でする場合との違いとは?
鍋の場合は火加減の調整が必要で、うっかりすると吹きこぼれてしまったり、火が強すぎて焦げつきそうになったりすることもあります。
また、長時間煮込む場合はお湯の追加やアク取りといった手間も出てくるんですよね。
一方で電子レンジなら、スイッチを入れて放っておくだけで下茹でができるので、他の料理や家事を並行して進められるのが大きな魅力です。
時間も圧力鍋とそれほど変わらないくらい短縮できるので、手軽に下茹でしたいときにはとても便利な方法と言えます。
また、電子レンジはコンロがすでに埋まっているときにも活躍してくれるので、調理スペースが限られている家庭にもぴったりです。
工夫次第で、おでん作りのハードルをぐっと下げてくれる頼もしい味方になりますよ。
下茹でしない派のための味しみテクニック
冷ます工程で味をしみ込ませる方法
実は、大根は「冷めるとき」に味がしみ込む性質があります。
温かい状態では繊維が広がっていて味が入りづらく、冷めていく過程で繊維が収縮するときに、出汁の旨みをギュッと吸い込んでくれるんですね。
だから、下茹でをせずにそのまま煮込んだ場合でも、いったん冷ます時間をとることで、しっかりと味を染み込ませることができるんです。
おでんを作るときに「一晩寝かせると美味しくなる」とよく言われるのも、この性質によるもの。
たとえば夕方に仕込んで、夜まで冷ましておく。
食べる前にもう一度温めなおすだけでも、味のしみ込み具合がまったく違いますよ。
時間がない場合でも、煮込んだあとに一度粗熱をとり、冷蔵庫に1時間ほど入れておくだけでも効果があります。
短時間でも「冷ます時間」を意識することで、簡単においしさがアップするんです。
下茹でなしでもおいしく作るコツ
最近は品種改良によって、苦味の少ない大根が増えてきました。
そのため、下茹でを省略しても「えぐみが気になる」ということが少なくなってきています。
とはいえ、少しの工夫をプラスするだけで、さらにおいしい大根に仕上がるんです。
まず大切なのは、隠し包丁と面取り。
これらを丁寧にしておくだけでも、煮崩れを防ぎ、味が中まで染み込みやすくなります。
そして冷ます工程をしっかりとること。
冷めるときに味が入るので、煮込んですぐ食べるよりも、一度時間をおいてから温め直した方が断然おいしくなります。
また、煮汁の量をやや少なめにして、味を濃いめに整えておくのもコツのひとつ。
少量の煮汁でもしっかりと味が行き渡るようになり、大根本来の甘さも引き立ちますよ。
まとめ:圧力鍋で手間なくおいしいおでん大根に!
おでんの大根は、ひと手間かけて下茹ですることでグッと美味しさがアップします。
特に圧力鍋を使えば、通常の鍋よりも短時間で芯までやわらかくなり、忙しい日でもラクに調理できるので本当に頼りになりますよね。
加熱時間が短い分、光熱費の節約にもつながるので、家計にもやさしい調理法です。
また、圧力鍋を使うことで食材のうまみをしっかり閉じ込めながら加熱できるので、仕上がりの風味もより濃く感じられます。
味の染みた大根が口の中でほろっと崩れる瞬間は、まさに至福のひとときです。
もし圧力鍋が手元にない場合でも、電子レンジという選択肢があります。
耐熱容器とラップさえあれば、簡単に下茹でができるので、忙しいときでも手間なく準備が進みますよ。
火加減の調整がいらないぶん、安心して他の料理と並行して作業できるのもうれしいポイントです。
圧力鍋でも電子レンジでも、自分のライフスタイルに合った方法を選べるのが魅力ですね。
ぜひこの機会に、ご自宅の調理器具に合わせたやり方で、トロトロにやわらかくて味の染みたおでんの大根作りにチャレンジしてみてくださいね。