東日本では新盆。
西日本では初盆とも呼ばれていますね。
新盆というのは、故人が亡くなったあと、四十九日の忌明けを過ぎてから初めて迎えるお盆の事です。
友人や知人が大切な方を亡くしたから、お供えに手紙を添えて、少しでもその気持ちに寄り添いたい。
でも、どう書いたらいいのか?
いつも通り、くだけた感じで書いてしまってもいいのか、なかなか悩むところですよね。
今回は、新盆でお供えに添えるお手紙の書き方やマナーについて解説していきます。
お供えに添える手紙で友人宛てに送る場合の例文集!くだけた文章は絶対にNG!?
お供えに添える手紙に関しては、実は明確な決まりはありません。
しかし、ご遺族は故人が亡くなって深い悲しみに暮れています。
決まりはありませんが、ご遺族の気持ちに寄り添い、気分を悪くさせないことがマナーだと思います。
友人宛ての手紙とは言え、「親しき中にも礼儀あり」です。
堅苦しい文章でなければならない、というわけではありませんが、このような場合、ある程度の礼儀は必要です。
このようなお悔やみのお手紙を書く内容については、いくつかポイントがあります。
お悔やみのお手紙の内容のポイント1,時候のあいさつは省く
お悔やみのお手紙では、すぐに本文・主文から書き出します。
お悔やみのお手紙の内容のポイント2,お悔やみの言葉
お悔やみの言葉を書きましょう。
お悔やみのお手紙の内容のポイント3,故人の人柄や思い出など
亡くなった方との思い出がある場合は、記憶に残っているエピソードを書いても大丈夫です。
- 幼いころにたくさん遊んでもらった
- 悩みの相談にのってもらった
お悔やみのお手紙の内容のポイント4,ご遺族を気遣う気持ちを伝える
殊更に悲しみを強調するのはよくありません。
安易に深い悲しみや悔しさ、励ましの表現を使うと無神経と取られてしまう可能性もあります。
ご遺族に寄り添い、気遣う言葉を書くようにしましょう。
お悔やみのお手紙の内容のポイント5,結び
結びの言葉で、特別な事を書く必要はありません。
仏教の場合では、最後の言葉に「合掌」を入れますが、省略しても大丈夫です。
これは仏教以外の宗派であれば、気にする必要もありません。
そして最後に「後付け」として、
- 手紙を書いた日付
- 施主の名前
- 左下に自分の名前
以上のポイントを踏まえた上で、ここからは文例を見ていきましょう。
お供えに添える手紙を友人宛てに書く場合の文例
では、お供えに添える手紙を友人宛てに書く場合の文例を3つご紹介します。
直接お参りに伺いたいところでしたが 遠方がゆえに出席できず 申し訳ありません
心ばかりのお供え品を送りますので ご仏壇にお供えくださいますようお願いいたします
心からご冥福をお祈りいたします
当日は仕事の都合上お参りすることができませんが 遠方より合掌させていただきます
ささやかではございますが お花を送らせていただきましたので、ご仏前にお供えいただければ幸いです
改めてお悔やみを申し上げるとともに 皆様方のご健勝をお祈り申し上げます
子供の頃、お父様と○○ちゃんとたくさん遊んでもらったことが 昨日のように思い起こされます
ご生前の面影を偲び 改めてご冥福をお祈り申し上げます
暑さ厳しい折 くれぐれもご自愛ください
気楽に会話するのは、友人の悲しい気持ちも落ち着いたころに、いつものように声をかけてあげてください。
新盆の手紙で使ってはいけない言葉は?お悔みの忌み言葉を紹介
忌み言葉は、「重ね言葉」だとか「死に対する直接的な言葉」のことです。
これは、不幸が
- 繰り返す
- 重なる
このような状態の方々は、とてもデリケートですので、これらの言葉は使用しないようにしましょう。
新盆の手紙で使ってはいけない言葉①重ね言葉/繰り返しの表現
- 重ね重ね(かさねがさね)
- 益々(ますます)
- 度々(たびたび)
- 重々(じゅうじゅう)
- 次々(つぎつぎ)
- 再三(さいさん)
- いよいよ
- くれぐれ
- かえすがえす
新盆の手紙で使ってはいけない言葉②繰り返しが連想される言葉
- 続く
- 引き続き
- 再び
- 追って
新盆の手紙で使ってはいけない言葉③直接的な表現
- 死亡
- 逝去
- 死ぬ
- 生きる
- 存命中
- 自殺
新盆の手紙で使ってはいけない言葉④不吉な表現
- 浮かばれない
- 大変なことになる
- 消える
このように、避けた方が良い言葉は意外と多いです。
これらの言葉を、使ってしまったら絶対にダメ!
というわけではありません。
うっかり使ってしまうこともあるかもしれません。
ですが、なるべく使わないように意識して書きましょう。
お悔やみの手紙を書く時のマナー
お悔やみの手紙の時に気を付けないといけないのは、忌み言葉だけではありません。
手紙に関するマナーもいくつかあります。
お悔やみの手紙を書く時のマナー①便箋や封筒は白無地でシンプルなものを
淡い色合いのものであれば問題ないですが、派手な色だとか柄物は避けた方が良いですね。
また、封筒は「二重封筒」のものはダメです。
これも「不幸が重なる」といった意味を連想させてしまうので、お悔やみの手紙にはふさわしくありません。
同じ理由から、便箋も1枚におさめましょう。
お悔やみの手紙を書く時のマナー②文章は縦書き
横書きだと、カジュアルな感じを出してしまうので、このような場合、基本的に縦書きです。
お悔やみの手紙を書く時のマナー③手紙を書く時は、句読点を使用しない
句読点は文節に区切りを入れるという意味をもっています。
なので、冠婚葬祭のような場では、「祭事が滞りなく終わるように」といった意味があって、句読点は使わないようにします。
お悔やみの手紙を書く時のマナー④書く時は薄墨もしくはボールペン
本来ならば、薄墨が望ましいです。
しかし、なかなか持ってない人も多いと思います。
その場合はボールペンか万年筆で大丈夫です。
新盆のお供えに添える手紙の文例のまとめ
普段からの付き合いが軽く楽しいものだったとしても、冠婚葬祭、特にお悔やみの場合はきっちりしたほうがいいです。
このような場でのマナーは、明確な決まりはありませんが、暗黙の了解みたいなもの。
細々した決まりが多くて難しく感じてしまうかもしれませんが、今後の付き合いのためにも、しっかり調べた上で臨んでくださいね。