
正直なところ、母子手帳のページを開くたびに、なんだか胸がギュッと締めつけられるような気持ちになることってありませんか。
「書かなきゃ」と思ってはいるのに、気づけば日々の忙しさに追われて、空白がどんどん増えていく。
そのたびに「私だけできてないのかな」「ちゃんと母親できてるのかな」と自分を責めてしまう。
私もまさにそうでした。
双子を育てていると、一日の終わりには体も心もすっからかん。
手帳を開こうとしても、ペンを持つ気力さえ残っていない日だってあります。
でも、そんなときにふと気づいたんです。
書けないほど毎日が必死で、書けないほど子どもたちに向き合っているって、実はすごいことなんじゃないかって。
母子手帳の空白は怠けの証じゃなく、頑張ってきた証のような気がするんですよね。
完璧な記録なんて誰にもできないし、書けなかった時間の中にも、ちゃんと愛情や成長の瞬間は詰まっているはず。
たとえページが真っ白でも、その日々の汗や笑い、涙がすべて“あなたの育児の記録”なんです。
このページでは、母子手帳の記録が追いつかないと悩むママたちへ、焦らなくていい理由と、少しずつ心が軽くなる工夫をお届けします。
今のあなたのままで、十分に頑張っているということを、ちゃんと伝えたいと思っています。
母子手帳の記録が追いつかない…それは「あなたが悪い」わけじゃない
“書けない”のは怠けではなく、日々を生き抜いている証
母子手帳を開いた瞬間、真っ白なページを見てため息をついたことがある人は少なくありません。
特に双子や三つ子を育てていると、一日が嵐のように過ぎていき、「気づいたら夜」という日々が当たり前になります。
記録を書こうと思っても、
「授乳」
「寝かしつけ」
「洗濯」
「ミルクの準備」…
気づけば自分の食事すら後回し。
そんな中で母子手帳を開けなかった日があっても、それは怠けではなく“日々を生き抜いた証”なんです。
むしろ、子どもたちの命を守りながら毎日を過ごすあなたの手は、すでにたくさんの記録を残しています。
それはノートに書かれてはいないけれど、確かに存在している「生きた記録」です。
多胎育児では“記録が遅れる”のが自然なこと
双子や三つ子を育てていると、健診も予防接種もそれぞれでスケジュールがずれ、記録すべき情報は単胎育児の何倍にも膨れ上がります。
片方の子が熱を出せば、もう一方の食事が遅れたり、抱っこしながら薬を飲ませたりと、手帳を開く時間がないのは当然のことなんです。
多くのママたちは「上の子のページはきれいに書けたのに、下の子のページはスカスカ…」と落ち込むけれど、それも自然なこと。
どの子にも同じだけの愛情を注いでいるからこそ、手帳を書く時間が取れないだけなんですよね。
手帳はあなたの愛情を測るものではなく、記録をサポートするツールにすぎません。
理想と現実のギャップが、ママの心を追い詰めてしまう
SNSには丁寧にデコレーションされた手帳や、毎日きれいに記録されたページがたくさん並んでいます。
そういう投稿を見て「私も頑張らなきゃ」と思う一方で、現実とのギャップに心が沈んでしまうこともあります。
でも、SNSに載せる人たちも、毎日そうしているわけではありません。
あれは“見せるための記録”であって、“生きるための記録”ではないのです。
あなたの母子手帳に空白があることは、むしろ「生きるために優先すべきことを選んだ証」。
理想を追いかけすぎて苦しくなったら、「私が書けないのは、ちゃんと子どもたちを見ていたから」と心の中でつぶやいてみてください。
それだけで少し肩の力が抜けていくはずです。
“書けなかった自分”を責めるより、“今ここにいる自分”を認めて
母子手帳が追いつかないことに焦るのは、それだけ「子どもの成長をちゃんと残したい」という愛情があるから。
でも、その気持ちが強すぎて「私はダメな母親なのかも」と自分を責めてしまうと、本来大切にしたい育児の時間さえ苦しくなってしまいます。
大事なのは、完璧に書くことではなく、あなた自身が“今ここにいる”こと。
書けなかった日は「今日も頑張ったね」と自分に声をかけてあげてください。
その一言が、明日への小さな勇気になります。
母子手帳の“空白”も、子どもたちと過ごした時間の証
母子手帳の中にある白いページや空欄は、決して失敗の跡ではありません。
その空白には、子どもたちと笑い合った時間、眠れない夜を過ごした思い出、何度も抱きしめた温もりが詰まっています。
手帳に文字はなくても、あなたの心と体がしっかりとその日々を覚えています。
大切なのは“書けなかった”ことを悔やむよりも、“その時間を子どもと過ごしていた自分”を誇りに思うことです。
母子手帳はあなたの愛情を証明するためのものではなく、必要なときに少しずつ書き足していけばいい。
今のあなたのままで、すでに十分なんです。
先輩ママのリアル体験談|“書けなかった時期”をどう乗り越えた?
双子ママAさん:「スマホメモで“とりあえず残す”を習慣に」
Aさんは、双子の赤ちゃんを同時にお世話する日々の中で、母子手帳を開く時間がまったく取れなかったそうです。
授乳の合間に寝かしつけ、気づけば夜中。
そんなとき、彼女が取り入れたのは「スマホのメモアプリに一言だけ残す」という方法でした。
たとえば「午前中に初めて寝返り」「夜ミルク180ml完飲」といった短いメモを残しておくだけ。
それを週末にまとめて母子手帳に転記していたそうです。
「完璧じゃなくていい。
後から書き足せるって思えたら、気持ちがぐんと楽になりました」と話していました。
三つ子ママBさん:「“空白のページ”も私たちの記録なんだと気づいた」
Bさんは三つ子の育児に奮闘する中で、ページを開いても何も書けない日が続いたと言います。
「手帳を開くたびに、また書けなかったって落ち込んでました」と当時を振り返ります。
でもある日、成長した三つ子たちと一緒に手帳を見返していたとき、空白のページを見て笑い合う瞬間があったそうです。
「この頃はほんとにバタバタだったよね」って話しているうちに、空白そのものが育児のリアルを語っているように思えてきたんです。
それ以来、Bさんは“書けなかった日”も大切な思い出として受け入れられるようになったそうです。
Cさん:「後追いでもいい。書くことが“癒しの時間”に変わった」
Cさんは、一度「もう無理」と手帳を閉じた時期がありました。
でもある日、寝かしつけの後にふと子どもの寝顔を見ながら「少しでも残したい」と思い直し、数か月前のことを少しずつ書き足していったそうです。
「記憶をたどりながら書くと、その時の匂いや声まで思い出せて、自分の心が癒されていく感じがした」と話してくれました。
手帳を書くことは義務じゃなく、未来の自分と子どもたちへの“手紙”のようなもの。
そう思えるようになってから、書けなかったことへの罪悪感はなくなったといいます。
共通していたのは「完璧を目指さない」姿勢
どのママたちも、「毎日書かなきゃ」「全部埋めなきゃ」とは考えていませんでした。
むしろ「できるときに、できるだけ」「後からでもいい」という柔軟さが、心の余裕を生んでいたのです。
母子手帳は、今の自分の生活に寄り添うためのツールであって、完璧さを競うためのものではありません。
たとえ書くペースが遅くても、それは“愛情の形が違うだけ”なんです。
頑張り方に正解はなく、それぞれのやり方の中にちゃんと愛があります。
母子手帳が追いつかないときの実践テク3選
1.「とりあえずメモ」で“忘れない安心感”をつくる
「書く時間が取れない…」というときこそ、“メモだけ残す”ことがいちばん大切です。
スマホのメモアプリやLINEの自分宛メッセージなど、手軽に使えるツールを決めておきましょう。
ポイントは、完璧に残そうとしないこと。
たとえば「5/10 発熱」「6/2 よく笑った」「7/1 つかまり立ち成功!」のように短くてもOKです。
あとで手帳を開いたとき、その一言から当時の様子がスッとよみがえるから不思議です。
記録が“空白”ではなく、“途中”になっているだけと考えると、気持ちもぐっと軽くなります。
2.写真に日付とコメントを添える「写真記録」のすすめ
「文字で書くのが苦手」「育児記録が続かない」という人におすすめなのが、写真で記録を残す方法です。
日付入りで撮るだけでも立派な記録になりますし、あとから見返したときに「このときの笑顔、忘れてた!」と心が温かくなる瞬間が増えます。
さらに一歩進めるなら、写真フォルダに簡単なコメントをつけておくのも◎。
「2025年6月 双子そろって初めてのおすわり」など、10秒で書けるメモでも十分。
母子手帳に余裕ができたタイミングで貼るだけで、“思い出の記録ページ”に変わります。
写真の力って、言葉以上にその日の空気を閉じ込めてくれるんですよね。
3.「書く日」をあえて決めることで習慣化する
「時間ができたら書こう」と思っても、子育てでは“時間ができる日”なんてなかなか来ません。
だからこそ、週に1回でもいいから“書く日”をあらかじめ決めておくことが大切です。
たとえば「日曜の夜10分だけ」「水曜の夜寝かしつけ後にコーヒーを飲みながら」など、少しだけ心が落ち着くタイミングを“手帳タイム”にしてしまう。
決めておくと「書けなかった」が減り、リズムが整っていきます。
育児は毎日が走り続けるような日々だからこそ、あえて立ち止まる時間をつくることが、気持ちのメンテナンスにもなるんです。
4.“完璧を目指さないツール選び”も味方になる
最近では、双子・三つ子ママ向けに使いやすい記録アプリやテンプレート付きノートもたくさんあります。
手帳とスマホを無理に分けようとせず、自分が続けやすい方法を選ぶことがポイント。
もし母子手帳が書けない日が続いても、アプリで成長記録をつけておけば、あとで母子手帳にまとめて書き写せます。
手帳は“自分を責める場所”ではなく、“いつでも再開できる場所”。
それくらいの距離感で使うほうが、長い育児の中で自然に続けやすいんです。
それでも書けない日があるときに思い出してほしいこと
「書けない=怠け」ではなく「生きている証」
どうしても手帳を開けない日ってありますよね。
疲れきってソファに沈み込みながら、「今日も書けなかった」とつぶやく夜。
そんな日こそ思い出してほしいのは、書けないほど動き続けている自分の姿です。
ミルクをあげ、泣き止ませ、洗濯物を畳み、少しでも寝かせようとあやす。
あなたは、誰よりも“今”を一生懸命生きています。
だからその空白は、怠けのしるしではなく、育児のリアルを映す“生きたページ”なんです。
母子手帳は「完璧な記録帳」ではなく「愛情のアルバム」
母子手帳にびっしり文字が並んでいなくても、それでいいんです。
ページが空いていても、そこにはたくさんの思い出が詰まっています。
はじめて笑った日、熱を出して心配した夜、抱きしめて泣いた瞬間。
書けなかった日々の中にも、確かにあなたと子どもの物語は息づいています。
母子手帳は「育児の採点表」ではなく、「愛情のアルバム」。
一つひとつの書き込みよりも、その背景にある想いこそが本当の記録なんです。
医療記録は“必要なところだけ”で十分
「全部を書かなきゃ」「きれいに整理しなきゃ」と思うと、それだけで気が重くなりますよね。
でも実際に大切なのは、健診や予防接種など“必要な情報”が最低限わかること。
完璧なフォーマットやデコレーションなんていらないんです。
小児科で先生に聞かれたときに思い出せる程度で十分。
それ以上を求めて自分を追い詰める必要はありません。
母子手帳は、あなたの暮らしを助けるツールのひとつであって、心を縛る存在ではないのです。
「書けなかった時間」も、子どもと過ごした宝物の時間
手帳を書けなかった日、それはたぶん誰かが泣いていたり、笑っていたり、あなたが抱きしめていたりした時間。
つまり、文字にするよりも大切な瞬間を生きていたということです。
母子手帳の空白は“見逃した時間”ではなく、“一緒に過ごした証”。
だから、「また書けなかった」と落ち込むよりも、「今日もちゃんと生きた」と心の中でつぶやいてみてください。
その言葉が、明日への小さな優しさになります。
10年後に見返したとき、空白にも意味がある
今は「書けていない」と感じても、10年後にそのページを開いたとき、きっと違って見えます。
「あの頃は毎日バタバタしてたな」
「それでも頑張ってたな」
そんなふうに懐かしく思える日がきます。
記録が追いつかない時期も、育児の一部。
後からその“空白”が、あなたの愛情の深さを静かに物語ってくれるはずです。
今は焦らず、あなたらしいペースで過ごして大丈夫。
手帳はいつでも、あなたの続きを待ってくれています。
まとめ
母子手帳の記録が追いつかない日々は、決して「できていない証」ではありません。
それは、あなたが子どもたちと向き合い、日々を全力で生きている証拠です。
双子や三つ子を育てる毎日は、想像以上に時間もエネルギーも必要で、記録まで完璧にこなすのは現実的ではありません。
だからこそ、自分を責めるより「書けなかった時間=愛情を注いでいた時間」と考えてほしいのです。
母子手帳は、育児の点数をつけるためのノートではなく、あなたと子どもたちの“心のアルバム”。
空白があっても、それは立派な思い出の一部です。
記録が残せないときは、スマホのメモや写真を使うだけでも十分。
数か月後に手帳を開いたとき、その一言や一枚の写真が、あの日の笑い声や泣き顔をありありと思い出させてくれます。
大切なのは「完璧に書くこと」ではなく、「あなたらしく残すこと」。
たとえ一行でも、あなたが感じた愛情の形がそこにあるなら、それは何より価値のある記録です。
そして、もし今、ページを開く気力が出なくても大丈夫。
時間が経ってから書き足しても遅くはありません。
母子手帳は、あなたの歩みを静かに見守る存在。
焦らず、罪悪感を手放して、今日という日を子どもたちと笑って過ごすこと。
それこそが、未来のあなたと子どもにとって、何より尊い「育児の記録」になるのです。

