まだまだ、筆を持って絵を描くことが難しい1歳児でも、指や手のひらを使って絵の具でお絵かきができます。
なので、未満児クラスを受け持っている先生はよく活用する遊びですよね!
絵の具を使用することで、その感触を楽しみながら手指の発達を養うことにも繋がります。
絵の具の色の混ざり合いを体験することで、色彩感覚を幼い頃から育むこともできます。
なので、私も保育によく絵の具遊びを取り入れていました!
ただ、たくさんやっているとバリエーションが尽きてしまい困ってしまうこともあると思います。
絵の具遊びは1歳児の感性を育てる?乳幼児でも出来る3つの遊び方!
前述の通り、絵の具遊びは色彩感覚や手指の発達にも良い影響を与えてくれる遊びです。
子供が思いのまま、白い紙に描いていくことが出来るので、表現力や想像力の発達にも良いのですよ。
絵の具遊びは、机や床が汚れることも多くて家庭で経験させることはなかなか難しいですよね。
なので、保育園でたくさん経験させてあげたいと思っている先生も多いはずです。
1歳児クラスでのおすすめの絵の具遊びや、実際の保育現場で行い、子供達の反応が良かった一味違った絵の具遊びもご紹介しますね。
1歳児クラスにおすすめの絵の具遊び①にじみ絵
水で濡らした画用紙の上に、多めの水で溶いた絵の具を筆につけ色をつけていく手法で絵を描きます。
垂れた絵の具がじわじわ広がって行く色合いが面白いようで、子供達も長い時間集中して楽しんだくれた絵画です。
ただの画用紙ではなく、障子紙でやるのがおすすめですよ!
逆に、障子紙を絵の具に浸せば、染め紙として楽しむことが出来ますよ。
1歳児クラスにおすすめの絵の具遊び②野菜スタンプ
絵の具をスポンジや筆につけて描く技法を用いて、野菜を使い、スタンプして遊びながら絵画をする技法です。
こちらは、食べ物への好き嫌いがはっきりとしてくる1歳児が、絵画を通して野菜にも親しみを持つことが出来るのでおすすめです。
野菜の中でも、特に
- レンコン
- オクラ
- ナス
- ゴーヤ
- 玉ねぎ
また、小さい手でも持ちやすいサイズ感のものを選んでおくと、集中して絵画を楽しむことが出来ます。
1歳児クラスにおすすめの絵の具遊び③デカルコマニー
画用紙の半分に絵を描いて、折ると同じ形が浮き出てくる絵画の技法をデカルコマニーと言います。
私は、ちょうちょうやだるまを題材として用いたことがあり、年齢が低い子供ほど楽しんでやっている印象がありました。
「紙を広げたら、どんな模様が浮き出てくるのかな?」と子供と一緒に想像しながら、楽しむことが出来ますよ。
水を減らして濃いめの絵の具を用意すると、色合いがはっきりと写りますよ。
1歳児での絵の具遊びに筆はいらない?!筆を使った遊び方3選
筆を使わなくても、絵の具遊びは十分に楽しむことが出来ますが、筆を使って遊ぶことで、より刺激的な体験に繋がることはご存知ですか?
筆を使って遊ぶことは、スプーンの持ち方を定着させることやゆくゆく箸を使って食事をするときの、踏み台にもなるのです。
なので、筆を使って遊ぶことを危険だとやめさせるのではなく、補助をしつつ、経験を積み重ねてあげることは、子供の成長に良い影響を与えますよ。
1歳児クラスでの、筆を使ったおすすめの絵画製作を3つご紹介するので、ぜひ保育に取り入れてくださいね。
1歳児の筆を使ったおすすめの絵画製作①自由画
1番のおすすめは、自由画です。
1歳児だと自由にお絵描きをしても、大きな紙に描くことは一苦労ですよね。
なので、思い切り自由に色とりどりの絵を描いてみるならば、自由画がおすすめです。
2歳の誕生日を過ぎた月齢の子ならば、「〇〇を描いたんだよ!」と、会話で何を表現したのか教えてくれるはずです。
コミュニケーションも膨らむ自由画が、私の1番のおすすめです。
1歳児の筆を使ったおすすめの絵画製作②お顔を描いてみる
自由に描いてみることが難しそうであれば、肌色の絵の具のみで丸を描く練習はどうでしょうか?
自分のお顔、ママのお顔、アンパンマンのお顔…お顔には色々な想像が出来るので、発想も豊かになるはずです。
ただし、お顔を塗った後の工程で、顔のパーツをクレヨンやシールにするならば、折り紙くらいの大きさにしておくと、後々の工程に子供の負担がかかることも少ないでしょう。
1歳児の筆を使ったおすすめの絵画製作③塗り絵
保育者がクレヨンで枠組みを描いておいて、子供が絵の具で色付けをする塗り絵も楽しいですよ。
クレヨンの線が浮き出てきて、絵に立体感が生まれる光景を子供達は経験しないと学べません。
ただし、クレヨンの枠組みを人数分保育者が描く準備が必要になるので、少人数保育を導入しているところや、複数担任で準備に負担がかからない場合にのみ、おすすめします。
絵の具遊びの注意点を一覧で紹介!汚れてもOKな対策と安全について
絵の具遊びをするときには、洋服はもちろん机や床が汚れることを予想して、環境構成を整えることが大切です。
また1歳児クラスでは、筆や用具を誤飲する危険性もあります。
なので、子供の手の届かないところに置くなどの細かい配慮が必要になってきます。
ここでは、絵の具遊びをする前に整えておきたい環境構成や配慮事項についてお伝えします。
絵の具遊びをするときの注意点①汚れても大丈夫なように環境を整える
まず、保育室の中には、床に新聞紙や製作シートを広げておきましょう。
子供達が絵の具遊びを楽しむ時は、洋服が汚れないように製作用スモックを着せて腕まくりをさせておけば準備完了です。
そして、保育士も製作用として、汚れてもいいエプロンを1枚持っておくといいですよ。
一般的には、溶いた絵の具をパレットや容器に入れると思いますが、未満児クラスは製作後の片付けも手伝いが必須ですよね。
なので、保育士が片付けの負担を少しでも減らすために、私は使用済みの透明カップや発泡スチロールをパレット代わりにしていました。
使い終わったらそのまま捨てられるので、負担を減らしたい時にぜひ活用してくださいね。
絵の具遊びをするときの注意点②絵の具の誤飲や怪我に気をつける
未満児だと、絵の具をそのまま飲んだり、絵の具の中に手を入れて、その手を食べたりすることも考えられます。
基本的には、子供用の絵の具は毒性がある顔料を使用していないので、人体への影響はなく安心して使えます。
しかし、アクリル絵の具や水彩絵具には、毒性のある顔料が含まれていますので、なるべく使用は避けたほうが良いですよ。
また、絵の具用の筆やフォークなど先端の尖ったものを絵画に使用するときは、喉に刺さったり耳や鼻に入れる危険性も考えられます。
絵の具を使用するときは、
- 常に子供から目を離さない
- 絵の具を使用した後は、高いところなどの子供の手の届かないところに片付ける
また汚れた手などをすぐに洗ったり拭くことができるように「濡れたタオル」を用意しておくと、いざという時にすぐに取り出せるので安心です!
絵の具遊びのねらい1歳児の場合のまとめ
1歳児の幼い子供でも、ダイナミックな絵画を作ることが出来るおすすめの絵の具遊びをご紹介しました。
絵画の前には、たくさんの配慮事項や環境を整えるために必要な工程がありますが、子供たちには人気のある遊びの一つです。
ぜひ絵の具を利用しながら、子供たちへ多くの絵画の経験を積んであげて欲しいと思います!