初盆というのは、故人が亡くなって初めてのお盆ですよね。
お盆自体は毎年やってくるものですけど、初盆となるとあまり経験がないという人の方が多いと思います。
特に施主になるとなると、自分の親とか配偶者とか子供とか近しい人が亡くなった時ですから、ちょっと不安です。
初盆にやるべきこと、やってはいけないことなどがあるのか調査してみました。
基本的に施主側が初盆にやってはいけないことっていうのはないと思います。
初盆だからやらないといけないことっていうのは多いですが・・・
初盆にやってはいけないこととして、呼ばれてないのに突然訪問してしまうというのはありますね。
初盆だと法要の他に食事会があったり香典返しの用意などもあるので、予定外の人がきてしまうと料理が足らなくなってしまいます。
人数が多い方が故人も喜ぶはずだと考える人もいるかもしれませんが、施主のことを考えたら突然にというのだけはやめましょうね。
どうしても顔を出したいというのであれば、数日前に電話連絡くらいはしてほしいです。
といっても初盆でどこまで呼ぶかと言うのも施主次第なこともあります。
こじんまりやりたいと思っているのに、行きたいとごり押しするのもよくないのでやんわり断られたら受け入れましょう。
親族にはいろんな人がいるので、冠婚葬祭ではもめることも多いです。
親族は全員呼ぶべきなどこだわるタイプの人がいる場合は、最初から呼んでしまった方がもめなくていいですよ。
もめにもめて結局呼ぶとかだと、後味が悪いですからね・・・
初盆の服装は?喪中に初盆を行うこともあるから喪服がいい?
普段のお盆では普段着が普通ですが、初盆の時は喪服の方がいいのでしょうか。
初盆のときの服装には地域性がある?!悩んだ時はどうする?
初盆で喪服を着るかどうかというのも地域性もあります。
うちの方は喪服じゃなくて黒っぽければいいとか完全普段着でもいいとなっているところもあります。
ちなみに私の場合ですが、自分の実家では初盆でも喪服を着ていませんでした。
家に僧侶が着て拝んでもらったし食事会などもしましたが、みな普段着でした。
だけど夫側の親族の初盆では合同法要をして、全員喪服を着ていたので私ももちろん喪服にしました。
冠婚葬祭では自分の家のことは普通と思っていることが多いですが、一歩外に出てみると地域によっていろんなルールがあるということを知ります。
だから、ネット上の常識をそのまま使うと非常識と言われることもあるので、悩んだ時はまず親に聞くのが大事だと思いますよ。
それを踏まえたうえで初盆では喪服を着ていけば失敗はない、とは言えます。
逆だった場合(みんな喪服で自分だけ普段着)はとても恥ずかしい思いをしますが、まわりが普段着で自分が喪服でも、逆にちゃんとしていると思われるだけなので。
聞く人が誰もいない、なんてこともありますのでその時は喪服にしておきましょう。
初盆で喪服を着る場合の注意点や子供の服装は?
お盆時期はとても暑いので女性なら半そでとか七分袖のワンピースなどの喪服があるのでそれで十分です。
男性も中のワイシャツを半そでにするなどで、暑さ対策を万全にして熱中症には気を付けましょうね。
最近は、本堂が暑すぎるということでエアコン完備のところも増えてありがたいです。
子供の服装は、制服があれば学校の制服を着て、小さい子などは半そで短パンやスカートで黒っぽければOKです。
初盆は、亡くなってから四十九日過ぎていたら行えるので、だいたい喪中に当たりますね。
喪に服すために喪服というより、法要だから着るという感じです。
一周忌でも三周忌でも法事の時は喪服着ますよね?
これもまた普段着のところもあれば喪服のところもあるので、悩むところですが・・・
初盆は親戚に声かけするの?どの範囲まで呼べばいいの?
初盆は親戚に声掛けをすべきか、どこまで呼ぶべきかというのも悩む問題の1つです。
田舎の方だと遠い親戚まで呼ぶので、誰かわからない人がいるなんてこともよくあります。
もし施主の親が亡くなった場合を考えると、
- 親の兄弟と配偶者
- 施主の兄弟と配偶者とその子供(孫)
今と昔では呼ぶ範囲も変わってきている?!
昔の人って兄弟が多い家庭が多くて、親の兄弟が5人だとするとその配偶者も入れると10人ですよね。
あとは施主の兄弟で3兄弟だとすると。
全員結婚してれば夫婦で6人、その夫婦に各子供が2人ずついたら孫が6人トータル22人。
もし両親のどちらか健在であれば23人です。
実家が大きくて続き間の和室でもあれば対応できますが、今どきの家だと全員呼ぶのは無理ですね。
何人まで対応できるかということを踏まえ、呼ぶ人数を考えましょう。
親の兄弟まで呼ぶのは多すぎると考える人も多く、現代では施主と子供だけで初盆をするというところは増えています。
だんだん少子化になって結婚もしないって人も増えたので、そのうち初盆も数人で済ますっていう風に変わっていくかもしれません。
初盆の常識は地域によっても違う?その常識はあなたの地域だけかも?!
上でもお話ししたように、服装など
- 地域
- 宗派
- 家
そんな初盆の常識の違いがいくつかありますので、紹介していきますね!
初盆の常識は地域によっても違う?①時期
まず地域によって違ってくるのが、初盆の時期です。
どういうことかというと、地域によって7月に行うところと8月に行うところがあるんです。
ちなみに、7月に行われるものを「新盆」、8月に行われるものを「旧盆」と呼び分けたりしていますよ。
といっても、全国的にみると8月に初盆を行う地域がほとんどです。
一般的にお盆休みも8月ですもんね。
7月にお盆を行う地域は
- 北海道の一部
- 石川県金沢市
- 東京
- 神奈川
- 静岡
- 熊本
他にも、京都では8月7日頃から先祖の迎え入れが始まります。
お盆最終日に行われる「五山の送り火(大文字焼き)」は有名なので、一度は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
この一大イベントは、お盆の風物詩にもなっていますよね。
初盆の常識は地域によっても違う?②お供え物
お盆のお供え物として、ナスやキュウリは子供でも知っているものです。
馬に見立てた「キュウリ」と牛に見立てた「ナス」の飾りを子供と一緒に作ったという話は、お盆の時期によく聞きますもんね。
では、「そうめん」をお供えする地域があるのは知っていましたか?
私は大人になってから初めてSNSで見て知りました!
なぜなら、私の実家も祖父母宅でも、夫の実家でもそうめんをお供えしている所を見たことがなかったからです。
ちなみに、そうめんは豊作を感謝する意味でお供えされるんだそうですよ。
また、そうめんは糸に似ているので、針仕事が上達するための縁起物とされています。
他にも調べていると、そうめんではなく、うどんを出す地域もあるという情報を見かけました。
さらに調べていると、
- 宮城県の一部地域では、「ずんだ餅」や「おくずがけ」などの地元料理をお供えし、一緒に食べる
- 愛知県ではお盆に「酢味噌そうめん」を食べる
- 長野県ではお盆にそうめんと天ぷらを食べる
- 大分県では「酒まんじゅう」や「やせうま」をお供えし食べる
- 大分県の一部地域では、「たらおさ」や「みとりおこわ」を食べる
お供えは収穫祭から始まった習慣です。
また、地域が変わると特産品も変わってきますよね?
そのため、お供え物も地域ごとに違ってくるという事です。
ところで、大分県では初盆を盛大に行うことでも有名なんですよ。
お盆前に「籠盛り」という、籠に
- 缶詰
- 海苔
- お菓子
- 線香
籠の周りは造花で飾られていて、とっても華やかですよ。
大分県が運営しているサイトにて、籠盛り(商品名「盛篭」)の画像がありますので、気になる方はこちらからどうぞ!
「籠盛り」について詳しく見てみる
大分県以外にも、静岡県西部の遠州地方でも、初盆に籠盛りを贈る風習があります。
静岡県の企業さんが籠盛りを紹介している動画がありましたので、紹介しますね。
初盆の常識は地域によっても違う?③お墓参り
最初は、「えっ?そんな風習があるの!?」と私が一番びっくりした長崎県のお墓参りです。
長崎県では、お墓の前で爆竹や花火を楽しむという風習があるんですって!
その様子を収めた動画を見つけましたので、紹介します。
次は、今回調べている中で始めて知ったキリコと呼ばれる存在をお墓参りに持っていく石川県です。
石川県では、お墓参りに「キリコ」と呼ばれる、迎え火を灯す行灯(あんどん)みたいなものを持っていく風習があるそうです。
石川テレビさんが放送した内容を画像付きで紹介してるサイトがありましたので、紹介しますね。
「キリコ」の詳しい情報はこちら
最後は、こちらも見たことがなかったので知らなかったのですが、カラフルな飾りをお墓の前に立てる広島県です。
広島県では、カラフルな和紙を使った「盆灯篭」と呼ばれる飾りをお墓に立てる風習がありますよ。
その光景が見れるのがこちらの動画です。
ただし、初盆の場合のみ真っ白な盆灯篭を用意するそうですよ。
初盆にやってはいけないことのまとめ
初盆でやってはいけないのは、呼ばれてないのに突然訪問することですね。
気にかけてくれるのは故人にとってとてもありがたいことではありますが。
せっかくきてくれたのに料理や香典返しがないのでは失礼になりますので・・・
できるだけ電話連絡をしてから訪問してください。
服装は、喪服を着ていくのが間違いないです。
暑いので半そでや七分袖がいいですよ。
頑張ってジャケットをきて熱中症になっては故人が悲しみますよ。