寒い季節になると、おでんが恋しくなりますよね。
好きな具材を煮込むだけで出来ちゃう、お手軽で簡単なおでん。
かつての私は、具材を切って、適当に鍋に放り込んで、後はひたすら煮るだけ・・・
そんな感じで作ったおでんは、煮すぎて味が辛くなったり、煮崩れて溶けちゃったり。
簡単なはずのおでんが残念な感じに仕上がっていました。
しかし、具材を入れる順番に気を付けたり、ちょっと手間を加えるだけで、あら、不思議。
絶品おでんに早変わり。
今回は、おでんを美味しく仕上げるためのポイントを解説していきます。
おでんの煮込み時間はどのくらい?下ゆでが必用な具材には何がある?
「おでんは、煮込めば煮込むほど良い!」というわけではありません。
おでんの煮込み時間は、だいたい45分程度。
必要以上に煮込み過ぎると、それこそ煮詰まって辛くなってしまったり、煮崩れてしまいますね。
大事なのは、煮込み過ぎるのではなく、具材によって煮込む順番を変えて、素材から出る出汁や旨味、あと具材の食感を活かすことです。
具材を入れる順番
おでんの具材を入れるタイミングを見ていきましょう。
おでんの具材を入れる順番1,出汁が出る具材
- 牛すじ
- 手羽先
ここが大事!
素材の旨味が出るものを先に煮込みだすと、他に具材にもしっかり旨味が移ってくれます。
おでんの具材を入れる順番2,煮込み過ぎても問題のない具材や味が染みた方がおいしい具材
- 大根
- こんにゃく
- たまご
- 厚揚げ
- ソーセージ
- ちくわぶ
- 昆布系
煮崩れることもなく、尚且つ、しっかりめに煮込みたいタイプの具材です。
おでんの具材を入れる順番3、煮崩れしやすい具材
- ちくわ
- はんぺん
- つみれ
- 餅巾着
はんぺんなんて煮込んでしまうと、お出汁を吸って風船のように膨らんでしまいます。
なので、はんぺんは食べる直前に鍋に入れて、おたまでつゆをかけながら温める程度でOKです。
ちくわぶは煮込み過ぎると溶けてしまいますが、逆に出汁を吸って膨らんだちくわは、個人的には好きです。
お好みでどうぞ。
このひと手間で段違い!前日の下ごしらえ
下ごしらえ…ちょっと面倒くさい。
なんて思わないでください。
この下ごしらえをすることで、段違いにおいしくなります。
しかも、後は順序良く鍋に入れて煮込んでいくだけなので、当日はかなりの時短になります。
むしろ煮込むだけなので、忙しい日にピッタリです。
段違いに美味しくなる下ごしらえ①大根
大根は3㎝程の輪切りにして、皮を厚めにむきます。
太めの大根でしたら、味のしみ込みを良くするために、片面側だけ深さ1㎝ほどの十字の切込みをいれましょう。
その後、下茹でをしてください。
下茹でをすることで、味が染みやすくなり、煮込む時間を短縮できます。
※米のとぎ汁は大根のにおいやアクを和らげてくれるので、あれば是非使ってください。
②湯が沸いたら15~20分くらい下茹でする。
※竹串がスッと通るくらいが目安です。
③下茹でが終わったら、鍋ごとシンクに持って行って、水を差して冷ます。
※やけどに注意!
④冷めたら、そっとバットなどに取り出しておく。
段違いに美味しくなる下ごしらえ②じゃがいも・里芋などのイモ類
イモ類も大根と同じように、下茹でをしておいた方が、味のしみ込みが良くなります。
でも、イモ類は煮込み過ぎると、どうしても煮崩れてしまいがちです。
なので、イモ類は少し固めくらいの加減で下茹でしておいてください。
段違いに美味しくなる下ごしらえ③卵
卵はあらかじめ茹でておくと、当日、楽です。
お好みの固さで茹でておきましょう。
段違いに美味しくなる下ごしらえ③こんにゃく
こんにゃくも下準備をしっかりすることで、味が染みてくれます。
②こんにゃく1枚に対し、小さじ1/2の砂糖をまぶす。
③5分ほどおいて、水気がでてきたらサッと水で洗う。
段違いに美味しくなる下ごしらえ④練り物・厚揚げ
練り物も厚揚げも、熱湯をかけて油抜きをしましょう。
揚げた時の油が表面に残っていると、味がしみ込みにくいです。
おでんの出汁レシピを紹介!関東風と関西風では見た目と味どれだけ違う?
おでんの出汁は、地域によって、様々な味付けがあります。
その中でも代表的なのが関東風と関西風。
濃口しょうゆで甘辛くじっくり煮込むのが関東風おでん。
薄味だからこそ、素材の味が生きてくる関西風おでん。
それぞれ違った美味しさがあります。
ここからは、関東風おでんと関西風おでんの出汁のレシピを紹介していきます。
関東風おでんの出汁レシピ
関西風の出汁と同じく、かつおぶしを使います。
しかしかつおぶしに加えて、
- 濃口しょうゆ
- 酒
- みりん
- 砂糖
色は濃く、不透明です。
関東風おでんの出汁レシピ【材料】
- 水・・・1000cc
- 顆粒かつおだし・・・小さじ1/2
- 顆粒昆布だし・・・小さじ1/2
- 塩・・・適宜
- 酒・・・大さじ3
- みりん・・・大さじ2
- 濃口しょうゆ・・・大さじ2
関東風おでんの出汁レシピ【作り方】
出汁の作り方に関しては、関東風も関西風も出汁の材料を鍋に入れてひと煮たちさせればOK。
出汁が沸騰してから弱火にし、具材を入れていきましょう。
関東風おでんの出汁レシピのワンポイント♪
だし汁を少し減らして、鶏がらスープを入れると、味にコクが出ます。
関東おでんの具は、「はんぺん」・「ちくわぶ」・「つみれ」・「餅巾着」が一般的ですね。
関東おでんの豆知識♪
もともと関東のおでんは、「煮込み田楽」で、味噌煮込みだったそうです。
屋台などで串に刺して売られていたそうで、よくマンガで見られる串刺しのおでんは、ここにルーツがあったんですね。
関西風おでん出汁レシピ
関西風おでんの出汁で大事なのは、昆布とかつおぶし。
薄口しょうゆを使って、あっさりとした味わいに仕上げ、透明感があるのが特徴です。
関西風おでん出汁レシピ【材料】
- 水・・・1000cc
- 酒・・・大さじ3
- みりん・・・大さじ2
- 薄口しょうゆ・・・大さじ4
- 和風顆粒だし・・・小さじ1
関西風おでん出汁レシピのワンポイント♪
出汁をきれいな透明にするためには、火加減が大事!
常に弱火で煮てください。
関西風おでんの具は、「牛すじ」・「厚揚げ」・「たこ」・「くじら」・「がんもどき」など、じっくり出汁の旨味が出るものが多いですね。
関西風おでんの豆知識♪
関西では「おでん」ではなく「関東炊き(かんとだき)」と呼ぶ方が、馴染み深いです。
というのも、大正時代以降、関東より伝わったという説があるそうです。
しかし、関東から伝わったおでんは、関西人には醤油の味が濃いので、出汁の味を引き立てるために、薄口しょうゆを少量使うという風にアレンジされたそうです。
同じおでんでも、ところ変わればその土地に合った味付けに進化するんですね。
いろんな歴史があって、面白いですね。
おでんの具材を入れる順番のまとめ
おでんは簡単でお手軽ですが、ちょっとの工夫次第で絶品料理になります。
今回は関東・関西にスポットを当てましたが、地域によってはおでんの出汁は全く違ってきます。
いつもの定番おでんも良いですが、たまには趣向を変えて、他県のおでんに挑戦してみるのも面白いかもしれませんね。