よく切れる包丁なら、お料理がスムーズにはかどりますよね。
料理の出来上がりもきれいで食欲をそそられます。
買ったときには高級品だったとしても、包丁は使っているうちにだんだん切れ味が悪くなります。
トマトの薄切りがうまくできないようだと包丁研ぎをする必要があります。
そこでこの記事では、基本的な包丁研ぎのやり方と、かえり(バリ)が出ないときにはどうしたらよいか解説致しましょう。
包丁研ぎでかえりが出ないときにはどうすればいい?
数回に分けて両面を研いでかえり(バリ)が出ると研ぎ方はほぼ完成です。
「かえり」というのは刃物を砥石で研いだ時に反対側の刃先がめくれて出る削りカスのことです。
指で触ってみるとわずかに手に引っかかる感じがすればかえりが出ている、つまりしっかり研げてことが分かります。
最後にこのかえりを新聞紙や布にこすりつけて取れば、刃先はきれいになり切れ味が良くなります。
かえりが出ないときは、まだ研ぎ方が十分でないことが分かります。
そんなときは次のようにして、かえりが出るようにしましょう。
包丁研ぎでかえりが出ないときの対処法①荒砥石を使ってみる
もともと包丁の刃がすっかり丸くなって厚みが出てしまっているときは。
普通の中砥石で研いだだけでは、元通りの鋭い刃先に戻らないことがあります。
このように鋭い刃先に戻らないときは、中砥石ではなく、荒砥石を使って刃先の鋭さを取り戻すことが必要です。
研ぎ方は同じですが、砥石が荒い分金属の刃の部分をより薄く仕上げることができます。
包丁研ぎでかえりが出ないときの対処法②研ぎ方を変えてみる
普通は包丁の刃を砥石に当たっている部分以外を砥石からわずかに浮かせた状態で研ぎます。
しかしもっとよく研ぐためには、この角度をやや大きく浮き上がらせるようにし、刃先に十分力を加えるとよく研げます。
かえりが取れたら、包丁に中性洗剤を付けてしっかりと洗い、付着したとぎ汁もきれいに落とせば完成です。
できれば研いだ包丁は半日ぐらい置いてから使うのが理想的です。
半日ぐらい置くと食材に金属臭が付くことが防げるからです。
昔ながらの砥石がなくても、包丁研ぎ器と言われるハンディな研ぎ器もありますね。
私も使ったことがあります。
ハンディな研ぎ器はすぐに研げて便利ではありますが、仕上がり具合は砥石にはかないません。
間に合わせに研ぐにはいいですが、本格的に研ぐならば、やっぱり中砥石ぐらいは自宅に用意しておきたい気がします。
私の知り合いのお宅では、お父さんが日曜日になると家にある包丁を全部研ぐことを日課としていました。
ですからこの家の包丁はいつでもとてもよく切れて奥さんは大助かりだったようです。
1週間に1度包丁研ぎをするのは理想ですが、現代人はとても忙しいです。
1か月に1度でも2~3か月に1度でも包丁の手入れをすることができれば。
お料理を気持ち良くすることができ、能率もぐんと良くなることは間違いありませんね。
包丁を上手に研ぐ方法!失敗しないための準備と手順
具体的には次のようなやり方で包丁研ぎをしてみましょう。
包丁には両刃と片刃の二種類がありますが、今回は一般家庭で一番よく使う両刃の三徳包丁を例に説明します。
包丁を上手に研ぐ方法~準備するもの~
- 砥石(荒砥石、中砥石、仕上げ砥石)たいていの場合は中砥石があれば十分です。
- 砥ぎ台または濡れ布巾、新聞紙
- 砥石を水に浸けるための容器(バット、洗い桶など)
包丁研ぎの手順
では、包丁を上手に研ぐ手順をご紹介しますね。
包丁研ぎの手順①包丁の汚れを落とす
包丁を食器用の中性洗剤をつけて汚れをしっかり落とします。
包丁研ぎの手順②砥石を水に浸す
容器に水を入れ砥石を浸します。
15分ぐらい浸して、泡が出なくなったら取り出して、砥ぎ台または濡れ布巾の上に置きます。
包丁研ぎの手順③包丁を握る
利き手の親指で包丁の根元の部分を抑えるようにして包丁をしっかりと握ります。
砥石に対して、45度の角度になるように包丁を置き、まずは包丁の根元の部分を押し当てます。
包丁研ぎの手順④刃を砥石に当てる
包丁の刃の部分だけを砥石に当てて、そのほかの部分はわずかに浮いた状態、砥石と包丁の角度が15度ぐらいになるようにします。
包丁研ぎの手順⑤包丁を上下に動かして研ぐ
もう一方の手の指を包丁の刃の上に添えて包丁を上下に動かします。
押し出すときは力を入れ、戻すときは力を抜いて軽く戻すようにするのがコツです。
包丁の刃は添えた指の部分だけ研げるので、少しずつ指を動かして包丁の刃全体に砥石が当たるように3~5回に分けて研ぎます。
研いでいるとどろどろしたとぎ汁が出ますが、これは研ぐのに役立つので捨てないことが大事です。
砥石が乾いたら、水をかけて湿らせながらさらに研ぎます。
包丁の先端にカーブがありますから、それに合わせて細かく包丁を動かしながら研ぎます。
片面が研ぎ終わったら、包丁を裏返して裏面も同様に研ぎます。
これで一通り研ぐことができます。
包丁研ぎでかえりが出ないときのまとめ
包丁は時々砥石を使って研ぐと、切れ味が良くなります。
砥石を水に浸けてから、砥石に対して包丁が45度の角度になるように置いて、片手でハンドルを握り、片手を刃に添えて上下にこすりつけるようにして研ぎましょう。
刃先にかえりが出るまで研ぎますが、かえりが出ないときは荒砥石を使うか、砥石と刃の角度をやや大きくして力を入れて研ぐようにします。
1か月に1回でも包丁研ぎをして、切れる包丁で気持ちよくお料理をお楽しみください。