年子育児はただでさえ体力的にも精神的にも大変ですが、その中でも特に大きな壁となるのが「寝かしつけ」の時間です。
上の子と下の子の年齢差が1歳~1歳半ほどだと、2人の生活リズムがまだしっかり整っていないことが多く、寝かしつけのタイミングもずれがち。
夕方から夜にかけては特に慌ただしく、毎日の寝かしつけがまるで戦いのように感じているママも多いのではないでしょうか。
しかも、パパの帰宅時間が遅くて家にいない場合、ママ一人でお風呂やごはん、遊び相手、そして寝かしつけまでをこなす「ワンオペ育児」の状態になってしまいます。
一人で2人の子どもに同時に対応するのは本当に大変で、心も体もヘトヘトになってしまいますよね。
やっと一人が寝たと思ったら、もう一人が泣き出す…そんな毎日が続くと、ママ自身の睡眠不足やストレスもどんどんたまってしまいます。
この記事では、そんな年子育児での寝かしつけに悩むママたちに向けて、筆者が実際に経験してきたリアルな体験をもとに、ワンオペでもなんとか乗り越えてきた工夫やアイデアを、できるだけわかりやすく紹介していきます。
同じように悩んでいるママが、「私だけじゃなかったんだ」と少しでもホッとできて、今日の寝かしつけがちょっとだけラクになるきっかけになれば嬉しいです。
年子の寝かしつけがつらい理由とは?
同時に寝かせるのがむずかしい!タイミングのズレに困る
年子の兄弟姉妹を同時に寝かせようとすると、タイミングのズレが大きなストレスになりますよね。
たとえば、上の子がやっとウトウトしてきたと思ったその瞬間に、下の子が泣き出して授乳やおむつ替えが必要になる…そんなことがよく起こります。
ようやく下の子が落ち着いてきたと思ったら、今度は上の子が「ママ一緒にいて!」と起き出してしまう。
まるでいたちごっこのように、交互に寝かしつけに追われる毎日になってしまい、ママは自分の休む時間も確保できずにクタクタになります。
しかも、下の子の泣き声で上の子が目を覚ましてしまったり、今度は逆に上の子がぐずっている間に下の子が眠れなくなったりと、まるでエンドレスループのような寝かしつけ時間になってしまうこともあります。
そのうえ、日によって眠たくなるタイミングが微妙にズレたり、上の子が「今日は絵本読んでほしい」と甘えてきたりすることもあって、毎晩同じようにはいきません。
一人を寝かしつけている間にもう一人が起きてしまうという状況は、毎日のように繰り返され、「またか…」という気持ちになってしまいますよね。
そんなときは、「どうしてうまくいかないの?」と自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、これは年子育児ではとてもよくあることなんです。
リズムがバラバラな2人を同時に寝かせるのは、決して簡単なことではなく、むしろ難しくて当たり前。
それでも、少しずつ工夫していくことで、あなたの家庭に合った寝かしつけのスタイルが見つかっていきますよ。
下の子を泣かせっぱなしにするのがつらい
「上の子の寝かしつけをしている間、下の子が泣いているのに抱っこしてあげられない…」そんな状況になると、ママの心はチクチクと痛みますよね。
特に赤ちゃんの泣き声は、本能的に「すぐ抱っこしてあげなくちゃ」と感じさせられるもので、手が離せないときの葛藤は本当に胸が苦しくなるものです。
ママだって、本当はすぐにでも抱っこしてあげたいのに、それができないのは、とてもつらいことですよね。
そんなとき、「泣かせたままにしてごめんね…」という罪悪感が押し寄せてきて、上の子のお世話をしながらも心がざわざわしてしまいます。
でも、目の前の上の子をなんとか落ち着かせようと必死に頑張っている姿は、もう十分に愛情深い証拠。
その繰り返しが続くことで、ママの心も身体も徐々に疲弊してしまい、「これでいいのかな…」と不安に思うこともあるかもしれません。
けれど、すべてを完璧にこなすなんて無理な話です。
どちらの子も大事なのは当然だけど、どうしても手が足りないことだってありますよね。
2人同時に完璧に対応することが難しいのは当たり前のことなんです。
そんなときは、「できることから一つずつやればいい」と自分に優しく声をかけてあげてくださいね。
完璧じゃなくて大丈夫。
まずは自分の心が折れないように、無理せず、ひとつずつ丁寧に。
そう思えるだけでも、少し心が軽くなるかもしれません。
ワンオペでも年子を寝かしつけやすくする工夫
「同時に寝かせなくていい」と考え方を変えてみる
いちばん大事なのは、「2人を同時に寝かせようとしないこと」。
多くのママが「同時に寝かせなければ」と思ってがんばってしまいがちですが、それが大きな負担になってしまっていることもあります。
実際には、上の子に集中して寝かしつけをしたあとで、下の子にじっくり向き合ってあげるという順番でもまったく問題ありません。
上の子が寝てから下の子のケアをすることで、どちらの子も気持ちよく安心して眠りにつきやすくなります。
上の子がまだ甘えたい年ごろであれば、先にたっぷりスキンシップをしてあげることで情緒も安定し、寝かしつけがスムーズになることもあるんですよ。
無理に同時進行しようとしてバタバタするよりも、一人ひとりにちゃんと向き合う時間をつくってあげるほうが、結果的にママも子どももゆったりした気持ちで過ごせるようになります。
「順番に寝かせていいんだ」と思えるようになるだけで、気持ちがグッとラクになるものです。
完璧を目指す必要はありません。
育児は毎日続いていくからこそ、自分が無理なく続けられるやり方を見つけていくことがとても大切です。
おんぶ紐があると本当に便利!
筆者が特に助けられたのが「おんぶ紐」。
これはまさに、ワンオペ育児における“救世主”とも言えるアイテムでした。
下の子をおんぶしながら上の子の寝かしつけに集中することで、どちらか一方を泣かせっぱなしにすることなく、2人に目を配ることができるようになります。
しかも、おんぶされている下の子は、ママのぬくもりや心音をすぐ近くで感じることができるので、とても安心できるんですね。
ママの背中で揺られているうちに、いつのまにかスーッと眠ってくれることも多く、本当に助かります。
さらに、おんぶしている状態でも、
「上の子と一緒に絵本を読んだり」
「お話ししたり」
「背中をトントンしたり」
してあげることもできるので、上の子の気持ちも満たしながら寝かしつけが進められます。
「手が2本じゃ足りない!」と感じるワンオペ育児の日々において、おんぶ紐はまるで“第3の手”を授かったかのような安心感を与えてくれる存在です。
夜だけでなく、日中のお昼寝タイムや家事をするときにもおんぶ紐は大活躍します。
たとえば、下の子がどうしてもぐずって眠れないときでも、おんぶして掃除機をかけたり洗濯物をたたんだりすることができ、赤ちゃんはその揺れや音で自然と落ち着いて眠ってしまうこともあります。
外出時にも両手が空くので、上の子と手をつなぎながら歩けたり、買い物がスムーズにできたりとメリットはたくさん。
ひとつ持っておくだけで、子育てのハードルがぐっと下がったように感じられるのがおんぶ紐の魅力。
特に年子育児では、このアイテムがあるかないかで、ママの心の余裕に大きな差が出ると実感しました。
育児の負担を少しでも軽くしたいママには、ぜひ試してみてほしいアイテムのひとつです。
寝かしつけがうまくいかないときの気持ちの持ち方
赤ちゃんの泣き声を気にしすぎないで
赤ちゃんが泣いてしまうのは自然なことです。
泣くことでしか気持ちを伝えられない赤ちゃんにとって、泣くのは大切なコミュニケーション手段なんですね。
特にワンオペで育児をしていると、ママは一人で何役もこなさなければならず、どうしても「早く泣き止ませなきゃ!」と焦ってしまうことが多いと思います。
でも、そんなふうに無理して一度に全部の対応をしようとすると、ママの心も体もどんどん疲れてしまいます。
赤ちゃんの泣き声を聞くと、「ちゃんとできていないのかな」と自分を責めてしまうこともあるかもしれませんが、そんな必要はまったくありません。
「泣いても大丈夫」と割り切って、まずはできることから少しずつ対応していくという気持ちを持つだけでも、心の負担はずいぶん軽くなりますよ。
赤ちゃんも、ママの余裕ある雰囲気を感じ取って、落ち着くことができるようになることもあります。
どうしても手が回らないときは、「ちょっと待っててね」と声をかけながらでもいいんです。
泣いている時間があったとしても、その後しっかり抱っこしてあげれば、赤ちゃんはちゃんと安心してくれます。
育児には正解も完璧もありません。
ママ自身が無理をしないことが、赤ちゃんにとっても一番大切なことなんです。
毎日うまくいかなくても大丈夫
どんなに一生懸命がんばっても、毎日がスムーズにいくわけではありません。
ときには、「今日は全然うまくいかなかったな…」「全員泣いて終わった気がする…」そんな日だってあると思います。
でも、それで落ち込む必要はありません。
そんな日もあるのが当たり前なんです。
育児は長いマラソンのようなもの。
今日のうまくいかなかった経験も、明日へのヒントになったり、自分の引き出しを増やしてくれたりします。
「ダメな日」ではなく「学びのある日」と捉えることで、少しずつ前向きになれるかもしれません。
完璧を目指す必要はありませんし、むしろ完璧を目指すと疲れてしまいます。
子どもたちは、毎日どんな状況であっても、ママがそばにいてくれるだけでうれしいし、安心できているんです。
「今日もよくがんばったね」と、自分をいたわる時間を少しでも持つことも、明日への力になりますよ。
今だけの大切な時間だからこそ、ゆっくり向き合ってみて
年子の寝かしつけは本当に大変で、「もう限界かも…」と思ってしまうような日が、きっと何度もあると思います。
夜ごはんの準備からお風呂、寝かしつけまでを全部一人でこなすワンオペの毎日は、体力的にも精神的にも本当にしんどいもの。
とくに夜中に何度も起きて泣く下の子を抱っこしてあやしたり、やっと寝たと思ったら上の子がぐずり出したりと。
終わりの見えない夜が続くと、「私、大丈夫かな…」と不安になることもあるかもしれません。
でも、不思議なことに、そんな大変な毎日も、少しずつ少しずつ変わっていきます。
子どもたちが少し成長して、寝るリズムが整い始めるころには、「こんなに大変だったのに、よく乗り越えたな」と自分を褒めたくなるような日がやってきます。
夜中に抱っこして歩いた時間や、背中をトントンしながら眠るのを待っていた時間も、いつかきっと
「懐かしいな」
「あの頃、よくがんばってたな」
と温かく思い出せる日が来るはずです。
今はとにかく、自分を追い込みすぎず、少しでも気持ちをラクにすることを優先してみてください。
完璧じゃなくていいし、うまくいかない日があっても大丈夫。
あなた自身が無理なくできるやり方を見つけて、少しずつ前に進めていけるといいですね。
まとめ|年子の寝かしつけも工夫次第でラクになる!
年子の寝かしつけは、ママ一人では本当に大変なこともたくさんあります。
とくに毎日のように続くワンオペの育児では、心身ともに疲れがたまりやすく、「どうしてこんなにうまくいかないんだろう」と落ち込んでしまうこともありますよね。
でも、ちょっとした考え方の工夫や、便利なアイテムの力を借りることで、その負担は確実に軽くなっていきます。
「2人を同時に寝かしつけなきゃいけない」「泣かせてはいけない」という思い込みにとらわれてしまうと、かえってストレスが増してしまいます。
けれど、
「順番で大丈夫」
「泣いてもあとで抱っこしてあげればいい」
といった柔軟な気持ちで向き合っていくことで、気持ちにも余裕が生まれて、結果的に子どもたちも安心して眠ってくれるようになることが多いんです。
また、育児に役立つアイテムを取り入れることで、ママの負担がグッと減ります。
おんぶ紐や授乳クッション、照明や音に配慮された寝室環境など、ちょっとした工夫でも大きな違いが生まれます。
そうした“味方”を見つけながら、自分に合ったやり方を少しずつ試していけると、自然と前向きな気持ちにもなれるでしょう。
毎晩の寝かしつけは、時に苦しいものに感じられるかもしれませんが、実はそのひとつひとつが、子どもたちの安心感や笑顔につながっている大切な時間でもあります。
あなたが今日頑張ったことは、必ず子どもたちの心に届いています。
どうかそのことを、忘れずにいてくださいね。