「おくるみって、ほんとに必要なの?」
初めての育児って、本当に手探りの連続ですよね。
何を準備すればいいのか、どこまで必要なのか、まわりの情報も多すぎて、かえって混乱してしまうこともあると思います。
そんな中で、よく名前を聞くアイテムのひとつが「おくるみ」。
でも実際に買うとなると、「すぐ使わなくなるんじゃない?」「他のもので代用できるかもしれないし…」と、二の足を踏んでしまうママ・パパも多いんです。
私自身も、長女のときはおくるみを買わずに育てました。
正直、使いどころがよくわからなかったし、「バスタオルで十分じゃない?」という気持ちもありました。
でも、次の子のときにちょっとおくるみを使ってみたら…これが意外と便利で。
「あれ?これ、もっと早く知ってたら、あの寝かしつけの地獄も少しはマシだったかも…」なんて、ちょっと後悔したんです。
もちろん、おくるみが絶対に必要!というわけではありません。
けれど、使い方や目的がわかっていれば、バスタオルや他の布でも同じように安心感を与えてあげることができるんですよね。
だからこの記事では、「おくるみの代わりになるもの」に注目して、どんなアイテムが使えるのか、どうやって使えば安心なのか?
実際の体験談や注意点を交えながら、やさしく丁寧にお伝えしていきます。
おくるみを買うか迷っているあなたにとって、少しでもヒントになったら嬉しいです。
おくるみがなくても赤ちゃんは大丈夫?
おくるみの主な役割と必要性とは?
おくるみの役割は、赤ちゃんをやさしく包み込むことで、安心感を与えること。
これは単なる“布でくるむ”というだけでなく、赤ちゃんの心と体の発達にとって、とても大きな意味があるんです。
特に新生児期の赤ちゃんにとっては、「外の世界」は刺激が強すぎるもの。
明るさ、音、触感…どれもが初体験です。
そんな中で、おくるみによって“ぎゅっと”包まれることで、ママのお腹の中にいたときの「狭くてぬくもりのある安心感」を再現できると言われています。
それだけじゃなく、モロー反射(突然ビクッと手足が動いて起きてしまう反射)を軽減して、ぐっすり眠るのをサポートしてくれる役割もあります。
実際に、おくるみをしていると長く眠ってくれたというママの声は多いです。
ただ、誤解しないでほしいのは「おくるみ=絶対必要」ではないということ。
赤ちゃんによって合う・合わないがありますし、家庭の育児スタイルや季節にもよります。
本当に大切なのは、「安心して眠れる環境をどうつくってあげるか」。
おくるみはそのための“選択肢のひとつ”なんです。
おくるみを使わない派のママたちの声
「うちは夏生まれだったから暑そうでやめた」
「巻くのがうまくできなくて、すぐタオルで代用した」
「すぐに足をバタバタするから、むしろ嫌がってた」
そんなリアルな声を聞くと、「おくるみ=絶対に使わなきゃ!」と気負わなくてもいいんだと、ちょっとホッとしますよね。
実際、使っていないご家庭もたくさんあります。
あるママは「産後すぐは慌ただしくて、おくるみどころじゃなかった」と話してくれましたし、別のママは「うちは布団や抱っこで十分眠れたから」と自然におくるみを使わずに過ごしたそうです。
大事なのは、「育児の正解は一つじゃない」ということ。
赤ちゃんの性格や好みに合わせて、家庭ごとに“しっくりくる方法”を見つけていければ、それでいいんです。
代用するなら知っておきたい注意点
おくるみの代わりにタオルやブランケットを使うご家庭も多いですが、その場合は安全面に特に注意が必要です。
まず大事なのは、赤ちゃんの動きや呼吸を妨げないように「ゆるすぎず・きつすぎず」包むこと。
また、通気性の悪い素材を使うと、体温がこもってしまい、赤ちゃんがぐずったり汗をかきすぎてしまうこともあります。
さらに、顔にかかってしまうと窒息のリスクもあるため、包む位置や布のサイズ感もとても重要です。
季節によっても使う布の種類は変えるのが安心です。
たとえば夏ならガーゼ素材、冬ならコットンやフリース素材など、通気性と保温性のバランスがとれるものを。
そして何よりも大事なのは、「赤ちゃんの様子をこまめに観察すること」。
暑がってないかな?苦しそうじゃないかな?と、気にかけてあげることで、代用品でも安全で快適な環境をつくってあげられます。
おくるみじゃなくても、ママやパパの愛情と工夫があれば、赤ちゃんはちゃんと安心できるんですよ。
おくるみの代わりになるもの5選
① バスタオル(柔らかめ・大判サイズがベスト)
正直、一番手軽で便利なのがこの「バスタオル」。
特別な準備をしなくても、家にあるものでサッと代用できるのが何よりうれしいポイントです。
我が家では、新品のふわふわしたものを1枚“おくるみ用”として用意し、それをお昼寝や夜の寝かしつけに活用していました。
柔らかくて肌あたりがよく、赤ちゃんの肌にもやさしい素材を選ぶのがコツです。
また、サイズは普通のタオルよりも大判タイプがおすすめ。
体全体をしっかり包んであげることで、赤ちゃんも安心しやすくなります。
巻き方もとてもシンプルで、くるっと包むだけ。
洗濯機でガシガシ洗えるし、乾きやすいので洗い替えにも困らない。
使わなくなったらバスタオルとして普通に再利用できるのも、ムダがなくて◎です。
コスパもよくて実用性もバッチリ。
「おくるみってハードル高そう…」と思っている方は、まずバスタオルから始めてみるのもいいですよ。
② ブランケット(季節に合った素材選びを)
ブランケットもおくるみ代わりとして非常に優秀。
素材や厚みのバリエーションが豊富なので、季節やシーンに応じて選びやすいのがメリットです。
例えば、夏場はメッシュやガーゼ素材で通気性を重視。
一方、冬場にはふわっと暖かいフリースや二重織りのブランケットで、冷えから赤ちゃんを守ってあげられます。
授乳中に肩にかけて赤ちゃんを覆ったり、ねんねのときの体温調整にも使えたり、さらにはベビーカーでのお出かけ時の防寒にも大活躍。
ただし、滑りやすい素材や厚すぎるものは要注意。
赤ちゃんが動くとズレやすく、顔にかかる危険性もあるので、しっかり目のブランケットや留め具を併用するのがおすすめです。
いくつかのサイズや素材をそろえておくと、何かと便利ですよ。
③ 授乳ケープ(兼用アイテムとして使える)
あまり知られていませんが、授乳ケープもおくるみの代用としてかなり使えます。
もともと大判で柔らかい素材が多く、授乳が終わったあとにそのまま赤ちゃんをくるんで寝かせるのにちょうどいいんです。
中でも形がストール型になっているタイプは、おくるみとして使いやすいですよ。
特に外出先では、荷物を減らしたいときの“マルチアイテム”として重宝されます。
「授乳→おくるみ→ブランケット」の流れが1枚で完結するなんて、育児中のママ・パパには嬉しい限り。
車の中やベビールームのない場所でも、さっと対応できるのは大きなメリットです。
1枚持っておくと、思いがけないシーンでも大活躍してくれること間違いなしです。
④ スリーパー(ねんねの安心感として)
おくるみのように巻きつけるのではなく、“着る”タイプの寝具であるスリーパー。
最近では赤ちゃん用のスリーパーも種類が豊富で、見た目も可愛いものがたくさんあります。
スリーパーは手足が自由に動かせるので、「おくるみは窮屈そうで心配…」という方にもぴったり。
とはいえ、お腹や背中はしっかりカバーされているので、体が冷えにくく安心です。
寝ている間にお布団を蹴ってしまう子も多いですが、スリーパーなら着ているからズレる心配もありません。
寝かしつけ後にそっと着せてもいいですし、最初からスリーパーを着せた状態で授乳・抱っこをして、そのままおやすみに移行する使い方もできます。
「巻くのが苦手」「おくるみはすぐにはがれちゃう」そんなママ・パパには特におすすめしたいアイテムです。
⑤ ベビー用ガーゼやおくるみ風アイテム
最近では、100均やベビー用品店で手に入る“おくるみ風”のガーゼ素材の布も人気です。
大きめサイズのベビーガーゼは、軽くて薄くて扱いやすく、赤ちゃんにとっても心地よい素材。
何より嬉しいのが、価格が手ごろで気軽に試せること。
柄やカラーも豊富なので、好みのデザインを選ぶ楽しさもあります。
「専用おくるみを買うのはちょっとハードルが高い」「おくるみってうちの子に合うか心配」そんな方にもおすすめ。
旅行用の持ち運びや洗い替えとしても重宝しますし、吐き戻しのときや授乳時の肩掛けなど、いろんなシーンで使える柔軟性も魅力です。
とりあえずのお試しとしても、気軽に取り入れられる1枚ですよ。
代用品を使うときに気をつけたいこと
赤ちゃんの体温調節と窒息防止に注意
代用品を使うときに一番気をつけたいのが「安全性」。
大人にとっては快適でも、赤ちゃんにとっては思わぬ危険が潜んでいることもあります。
とくに気をつけたいのが、顔まわり。
バスタオルやブランケットなどはふんわりしている分、ずれて顔にかかってしまいやすいんですよね。
寝返り前の赤ちゃんは自分で布をどかすことができないので、窒息のリスクが高まります。
だからこそ、寝かせる前には必ず布の位置をチェックして、
- 顔まわりにかかっていないか
- 動いてもズレてこないか
また、包む布が厚すぎると熱がこもってしまって、赤ちゃんが汗をかいて脱水気味になったり、ぐずったりすることもあります。
特に夏場や暖房の効いた部屋では、赤ちゃんの体温が上がりすぎないように、こまめな温度管理が大切。
おくるみに包んだ状態でうなじや背中に触れて、「熱がこもっていないか」「汗をかいていないか」を確認すると安心です。
赤ちゃんはまだ自分で暑い・寒いを伝えられないので、周りの大人がしっかり気づいてあげることがいちばん大切ですね。
素材・厚み・サイズ感のポイント
「ちょうどいい」がほんとに大事なんですよね。
おくるみとして使う場合、素材やサイズ、厚みの選び方ひとつで赤ちゃんの快適さが大きく変わってきます。
まずサイズ。
大きすぎると布が余ってしまい、巻いたときにダブついてすぐにほどけたり、逆に絡まって動きを制限しすぎてしまうこともあります。
逆に小さすぎると体がうまく包めなくて、中途半端な使い方になってしまうことも。
目安としては、赤ちゃんの身長の1.5~2倍程度の大きさがあると全身を包みやすくて安心です。
素材は、赤ちゃんの肌に直接触れるものなので、肌触りがやさしくて通気性の良いものを選びたいところ。
ガーゼ、綿100%、オーガニックコットンなどがおすすめ。
季節によっても適した素材は異なります。
夏は1枚でも涼しくて汗を吸い取ってくれるガーゼ素材やメッシュ系がおすすめ。
冬はふわふわで保温性の高いフリースやコットンの多層構造のものが重宝します。
赤ちゃんの肌はとても敏感なので、素材選びは見た目より
- 触り心地
- 通気性
- 保温性
用途ごとの使い分けも大切
同じタオル1枚でも、「どう使うか」でその便利さは大きく変わってきます。
例えば、寝かしつけのときは包みやすい大判タオルでしっかりと巻いてあげると安心感が生まれますし、お昼寝のときはそのままお布団代わりにかけて使えます。
また、お出かけ先ではベビーカーにかけて風よけにしたり、授乳ケープの代わりとして使ったりするのもアリです。
ちょっとした日よけや、ひざ掛けにもなるので、1枚持っておくとかなり重宝します。
それぞれのシーンに合わせて「これは寝るとき用」「これは外出用」など、あらかじめ決めておくと管理もしやすく、使い勝手もよくなります。
お気に入りの1枚が、赤ちゃんにとって“安心のサイン”になることもあります。
使い方を工夫して、赤ちゃんのリズムや心地よさに寄り添ってあげられるといいですね。
おくるみを買うか迷っているママ・パパへ
実際におくるみを使ってよかったこと
2人目育児のときにおくるみを導入した私が思ったのは、「なんでもっと早く使わなかったんだろう…」ってこと。
とにかく寝かしつけがラクなんです。
特に新生児期は、日中も夜間も授乳とオムツ替えのループで寝不足になりがち。
でもおくるみを使って包むことで、赤ちゃんの泣き止むまでの時間が明らかに短くなりました。
体感でいうと、泣き止むまでの時間が半分以下に感じられるくらい。
「ぐずぐずしてたのに、くるんで抱っこしたらスーッと目を閉じてくれた…!」という瞬間が何度もありました。
夜中の寝かしつけのストレスが軽減されるだけでも、親のメンタルが本当に救われます。
何より、赤ちゃんがぐっすり眠ってくれる姿を見ると、「この子に合ってるんだなぁ」と感じて安心できました。
おくるみのメリットは「安心感」だけじゃない
- 寝かしつけがスムーズになる
- 手足のバタつきが減って寝つきやすくなる
- 外出先でも落ち着きやすくなる
- 写真を撮るときにかわいく見える(地味に嬉しい)
- 抱っこのときの支えになって安定感が増す
特に、慣れない外出や帰省など、環境が変わるときに赤ちゃんが不安定になりやすいのですが、いつものおくるみで包んであげるだけで表情が和らぐことも。
「安心する匂い」「肌触りの記憶」って、赤ちゃんにとってとても大きな存在なんだなぁと実感しました。
なので、余裕があるなら「まずは1枚試してみる」だけでも育児がラクになるきっかけになるかもしれません。
代用品+1枚だけ買う、という選択肢もアリ
もちろん、ずっとバスタオルやブランケットで代用しても問題はありません。
でも、「あの“巻きやすさ”って専用ならではだったんだな」と後から感じることも。
たとえば、おくるみ専用のものは滑りにくく巻きやすい生地感だったり、ちょうどいい伸縮性があったり、赤ちゃんの体型にフィットしやすいよう工夫されているんですよね。
実際、我が家も最初はバスタオルで頑張っていましたが、1枚おくるみを買ってみたら「あれ?これはラク…!」と驚きました。
とはいえ、高級ブランドでなくてもまったく大丈夫。
ネットや赤ちゃん用品店でもプチプラで買える可愛いデザインのものがたくさんありますし、見た目に一目惚れして買ってみたら意外と使いやすかった!ということも。
育児グッズって、どうしても“正解”を求めたくなりますが、最初から完璧を目指さなくてもOK。
バスタオル+お試し1枚。
そんなスタートでも、赤ちゃんとの毎日が少しラクになれば、それが正解なんだと思います。
まとめ
おくるみは、赤ちゃんにとって「安心」の象徴のような存在です。
包まれることで心が落ち着いたり、手足の動きが制限されてスムーズに眠れたり、ママやパパにとっても寝かしつけがぐんとラクになったり…
そんな育児の“助け舟”になってくれる便利なアイテムです。
とはいえ、「おくるみが絶対に必要!」というわけではありません。
この記事でご紹介したように、バスタオルやブランケットなど、身近にあるものでもじゅうぶん代用が可能ですし、赤ちゃんによって好みや反応もさまざまです。
大切なのは「赤ちゃんが安心できる環境」をどうつくってあげるかということ。
たとえ専用のおくるみを使わなくても、ママやパパの工夫とやさしいまなざしがあれば、赤ちゃんはしっかりと安心できます。
ただ、実際に試してみて「やっぱりおくるみって便利だったかも」「巻きやすさが全然違う!」と感じることもあるかもしれません。
そんなときは、迷わず試してみるのもいいと思います。
無理に揃えなくてもいい。
けれど「ちょっと使ってみたいな」と思ったら、それはきっと育児がもっと楽しくなるチャンスです。
赤ちゃんのぬくもりをそっと包む1枚が、あなたと赤ちゃんの毎日をもっとやさしく、あたたかくしてくれますように。
焦らず、比べず、自分たちのペースで。
あなたの育児が、笑顔でいっぱいになりますように。