離乳食後期と完了期の違いを徹底解説|時期・量・食べ方の変化とは?

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離乳食の「後期」と「完了期」、どちらも赤ちゃんの成長にとってとても大切なステップです。

でも、「この2つって具体的にどう違うの?」と疑問に思うママやパパは多いのではないでしょうか。

確かに、月齢で目安が分かれてはいるものの、実は違うのは時期だけではないんです。

たとえば食材のかたさや大きさ、調理の仕方、食べるときの姿勢や道具、そして栄養の取り方など、いろんな面で変化があるんですね。

後期では、まだ歯ぐきだけでモグモグする時期。

バナナくらいのやわらかさが目安で、噛む力を育てる大事な練習になります。

一方、完了期に入ると、手づかみ食べが増えてきたり、スプーンやフォークを使うようになったりと、「自分で食べたい!」という気持ちが強くなってくるんです。

こういった違いをしっかり知っておくことで、赤ちゃんの成長に寄り添った食事がしやすくなりますし、ママやパパの不安もぐっと減りますよ。

ここでは、赤ちゃんのペースを大切にしながら、後期と完了期の違いをやさしく、ていねいにご紹介していきますね。

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離乳食「後期」と「完了期」っていつからいつまで?

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離乳食後期の目安は生後9~11ヶ月ごろ

離乳食後期は、生後9ヶ月から11ヶ月ごろの時期を指します。

この頃になると、赤ちゃんは母乳やミルクだけでなく、いろいろな食べ物から栄養をとる準備が整ってきます。

まだ奥歯は生えていませんが、前歯や歯ぐきを使って「噛む」ことの感覚を少しずつ覚えていく時期なんですね。

ごはんのやわらかさの目安は「バナナくらい」。

やわらかく煮たにんじんやかぼちゃ、おかゆ、細かく刻んだお肉や魚など、歯ぐきで潰しやすい食材を使うと安心です。

特にこの時期は噛む力を育てる大切なタイミングなので、やわらかすぎず、硬すぎない「ちょうどいいかたさ」を意識するのがポイントです。

また、食事の回数もこの時期から1日3回に増えていきます。

1回ずつの量はまだ多くありませんが、朝・昼・夜と大人と同じ時間に食べる習慣がつくことで、生活リズムも整いやすくなります。

家族と一緒に食卓を囲むことで、赤ちゃんにとっても食事の時間が「楽しい!」と思えるようになるきっかけになりますよ。

この頃はまだ食べムラがあったり、気分で食べたり食べなかったりすることもありますが、それも成長のひとつ。

赤ちゃんの気持ちに寄り添いながら、無理なく進めていくことが大切です。

完了期はだいたい1歳~1歳半が目安

離乳食完了期は、生後12ヶ月から18ヶ月ごろを指します。

この時期になると、赤ちゃんの体や内臓もだいぶ発達してきて、ミルクや母乳に頼らず、日々の食事から栄養をしっかり取れるようになっていきます。

栄養の80%以上を食事からとれるようになってくると言われており、自然と授乳の回数が少しずつ減っていくご家庭も多いかもしれませんね。

とはいえ、内臓機能や噛む力はまだ完全に大人と同じというわけではありません。

だからこそ、食材のやわらかさや切り方にはもう少し気をつけてあげたい時期です。

特にこの時期は「自分で食べたい!」という意欲も高まるので、

  • 手づかみしやすいように小さくカットしたり
  • おにぎりやサンドイッチなど形を工夫してあげたり
すると食べやすくなりますよ。

さらに、スプーンやフォークを使った練習も本格的にスタートする頃です。

最初は上手にすくえなくても、赤ちゃんにとってはとっても楽しいチャレンジ。

こぼしたり、時間がかかったりしても大丈夫。

毎日の食事が“学び”の時間だと思って、あたたかく見守っていきたいですね。

完了期は、まさに「食事の自立」に向けた土台づくりの時期。

無理なく、赤ちゃんのペースでステップアップできるように、環境やメニューを工夫していくことが大切です。

進み方には個人差があるから焦らなくてOK

後期や完了期への移行は、単純に月齢だけで判断するのではなく、赤ちゃんのそのときの成長具合や食べる様子をしっかり観察することがとても大切です。

「まだバナナのやわらかさでも食べにくそう」「手づかみでうまく食べられない」など、ちょっとしたサインを見逃さないようにしましょう。

発達のスピードは赤ちゃんによって本当にさまざまです。

周りの子と比べて「うちの子は遅れてるのかな…?」と心配になることもあるかもしれませんが、焦る必要はまったくありません。

たとえ同じ月齢でも、食べることに興味津々な子もいれば、ゆっくりじっくり進めたいタイプの子もいます。

ママやパパにできることは、その子のペースに合わせて「今できること」を大切にしてあげること。

食べることに少しでも楽しさを感じられるように、食材の形や味つけ、見た目の工夫なども取り入れながら、やさしくサポートしてあげてくださいね。

赤ちゃん一人ひとりのリズムに合わせて進めることが、毎日の食事を楽しい時間にするいちばんの近道です。

「できたこと」を見つけて、少しずつ自信につなげていきましょう。

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離乳食の後期と完了期の違いとは?

食べられる食材の幅が広がる

離乳食後期では、にんじんやじゃがいも、かぼちゃなどの定番野菜を中心に、多くの食材に慣れてきている頃です。

ですが、完了期になるとさらに食べられるものの種類がグンと増えていきます。

調理の工夫次第で、大人が普段食べている料理も赤ちゃん用にアレンジしやすくなってきます。

たとえば、味付け前に大人の食事から取り分けて薄味にしたり、煮物や蒸し料理などでやわらかく調理したものを使うことで、赤ちゃんのメニューに幅が出てきます。

また、ひき肉や豆腐、白身魚なども使いやすく、栄養バランスを考えた献立づくりがしやすくなりますよ。

この時期は「同じものばかりでマンネリ…」と感じやすいですが、

  • 炒めたり
  • 焼いたり
  • 和えたり
するなど、調理法のバリエーションも増やしてみると、赤ちゃんの食への興味も高まるかもしれませんね。

形状・かたさ・大きさの違い

後期の食事では、基本的に歯ぐきでつぶせるくらいのやわらかさが大切です。

バナナのようなやわらかさが目安とされており、野菜やごはんは柔らかく煮て、小さく刻んだりつぶしたりしてから与えることが多いでしょう。

一方、完了期に入ると、赤ちゃんの噛む力も少しずつ育ってきて、形や大きさに少しずつ変化をつけても大丈夫な時期に入ります。

たとえば、にんじんは薄切りのままやわらかく煮て与えたり、豆腐や白身魚も形を崩さず提供してみたりと、見た目の変化にも挑戦していけます。

ただし、まだ奥歯が生えそろっていない赤ちゃんも多いので、無理に固いものを与えるのではなく、様子を見ながら少しずつステップアップしていくことが大切です。

赤ちゃんが口に入れてモグモグしているか、うまく飲み込めているかを確認しながら進めてみてくださいね。

この頃は「噛む練習」だけでなく、「食べる形を覚える練習」にもなってきます。

きれいな一口サイズで盛り付けてみるだけでも、赤ちゃんにとってはワクワクする体験になりますよ。

噛む力や手づかみ食べの発達の違い

完了期になると、「自分で食べたい!」という気持ちがどんどん強くなってきます。

これは赤ちゃんの自立心が育ってきた証でもあります。

手づかみ食べはもちろん、自分の手で食べ物をつかんで口に運ぶことで、目と手と口の連携を学ぶ大切な経験になります。

この時期は、スプーンやフォークにも自然と興味が向いていくことが多く、「大人みたいにやってみたい!」という気持ちが芽生えてきます。

最初はうまく使えなくても全く問題ありません。

こぼしたり、すくえなかったりするのは当たり前のこと。

大切なのは「やってみよう」という気持ちを大事にしてあげることです。

持ちやすい形のメニュー、たとえば

  • 小さなおにぎり
  • スティック状にしたサンドイッチ
  • 柔らかめの野菜スティック
などを用意すると、赤ちゃんも自分で食べる楽しさを感じやすくなります。

また、ベタつかずつかみやすい食感の工夫をしてあげると、手づかみもスムーズになりますよ。

さらに、食事中に「上手にできたね」と声をかけたり、うまくすくえたときに笑顔で反応してあげることで、赤ちゃんのやる気がぐんと高まります。

楽しい雰囲気の中で少しずつ道具の使い方にも慣れていくといいですね。

1回の食事量・回数にも変化がある

後期からは1日3回の食事がスタートしますが、完了期ではそのリズムがしっかりと定着してくる時期になります。

1回あたりの食事量も徐々に増え、赤ちゃんのお腹も満たされるようになっていきます。

このころになると、食事の時間も決まった流れができてくるため、朝・昼・夜の3食をしっかり食べることに加えて、午前や午後のおやつタイム(補食)も取り入れられるようになります。

この「補食」は、ただのおやつではなく、足りない栄養を補ったり、次の食事までの空腹を和らげたりする大切な役割を果たしています。

補食には、バナナやおにぎり、蒸しパン、ヨーグルトなど、栄養価が高く食べやすいものを取り入れてあげると安心です。

もちろん、食事とのバランスを見ながら無理のない範囲で取り入れるようにしましょう。

また、完了期は「食べるリズム」を生活の中にしっかり組み込むチャンスでもあります。

毎日同じ時間帯に食べるようにすることで、体内時計が整いやすくなり、生活リズム全体の安定にもつながっていきます。

このように、回数や量の変化を楽しみながら、赤ちゃんの「食べる力」をぐんぐん育てていきましょう。

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こんなサインが見えたら完了期へステップアップ!

手づかみでしっかり食べている

完了期への移行の目安として、まず注目したいのが「手づかみでしっかり食べられているかどうか」です。

赤ちゃんが自分の手でごはんやおかずをつかんで口に運べるようになってきたら、それは「自分で食べたい!」という意欲のあらわれです。

この気持ちは、食事の自立に向けてとても大切なステップなんですね。

最初は握りつぶしたり、途中で落としてしまったりすることもありますが、それも立派な練習の一環です。

小さなおにぎりやスティック状に切ったやわらかい野菜、手に取りやすいパンなどを用意してあげると、赤ちゃんもつかみやすく、食べる意欲がぐんと高まります。

また、手づかみ食べができるようになることで、目と手の協調運動や指先の力加減、物をつかむ力なども同時に育まれていきます。

こうした発達は今後のスプーンやフォークの使用にもつながっていくので、ぜひ楽しみながら見守ってあげてください。

歯ぐきで噛めるようになってきた

歯ぐきでしっかり食べ物を潰せるようになってきたら、完了期に進むタイミングが近づいてきたサインです。

バナナくらいのかたさの食材をもぐもぐと口の中でつぶせるようになっていたら、噛む力がしっかり育ってきている証拠です。

特に大事なのは、前歯でかじりとって一口サイズにし、歯ぐきで噛むという一連の動作が自然にできるようになっているかどうか。

たとえば、スティック野菜や細長いパンを自分でかじって、必要な分だけ口に入れている様子があれば、それはもう立派な完了期への一歩です。

噛むことは、消化の助けになるだけでなく、あごの発達や口周りの筋肉の発育にもつながる大事な動作です。

無理のない範囲で少しずつ食材のかたさや大きさを変えながら、赤ちゃんのペースに合わせて噛む練習を進めていきましょう。

食後のミルク・母乳が減ってきた

離乳食完了期が近づいてくると、1回の食事で摂れる栄養が増えてきて、赤ちゃんの満足感も高まっていきます。

そのため、自然と母乳やミルクを欲しがる頻度が少しずつ減ってくる傾向があります。

これは「食事から栄養を取れるようになってきた」という、赤ちゃんの成長のサインのひとつなんですね。

たとえば、以前は食後すぐにミルクを欲しがっていたのに、最近はお水やお茶で満足するようになったり、食後に遊び始める時間が増えたりといった変化が見られるかもしれません。

こうした小さな変化も、完了期への移行を判断する材料になります。

ただ、なかにはなかなかミルクを手放せない赤ちゃんもいます。

そんなときは、無理にやめさせようとせず、

  • 食事のあと少し時間を空けてからミルクを与えるようにしたり
  • おやつ代わりに少しずつ量を減らしたり
していくなど、段階的に進めるのがおすすめです。

ミルクや母乳は、赤ちゃんにとって単なる栄養補給の手段だけでなく、安心感やスキンシップのひとつでもあります。

気持ちの面でも満たされることが多いので、「急にやめさせる」のではなく、「ゆるやかに卒乳へつなげる」という気持ちで、赤ちゃんのペースに合わせて見守っていくといいですね。

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離乳食完了期に気をつけたいこと

栄養バランスを見直すタイミング

完了期では、赤ちゃんが母乳やミルクではなく、食事から栄養のほとんどをとるようになってきます。

そのため、毎日のメニューに含まれる栄養のバランスがとても重要になってきます。

この時期の栄養は、赤ちゃんの体づくりや脳の発達に直結する大切な要素でもあるんです。

炭水化物、たんぱく質、野菜をバランスよく取り入れることはもちろん、鉄分やカルシウム、ビタミン類もできるだけ意識して加えていきたいですね。

たとえば、ごはんやパンといった主食に加えて、

  • 豆腐やお肉・魚などのたんぱく質源
  • にんじん・ほうれん草・ブロッコリーなどの色の濃い野菜
を組み合わせると、見た目にもカラフルで赤ちゃんの食欲も刺激されやすくなります。

また、1日のうちにどのタイミングで何を食べたかをざっくりメモしておくと、栄養の偏りに気づきやすくなります。

「最近たんぱく質が少なかったかも…」と思ったら、次の食事で意識的に取り入れてみるといいですよ。

赤ちゃんの体調や食べる量、好みにもよりますが、食材の選び方や組み合わせを少し工夫するだけで、グンとバランスが整いやすくなります。

忙しい毎日でも「完璧」を目指すのではなく、「だいたい整っていればOK!」くらいの気持ちで、気楽に続けていけるといいですね。

「遊び食べ」や「ムラ食い」との付き合い方

この時期の赤ちゃんは、食べることにも「遊び」や「好奇心」がたくさん入ってくる時期です。

スプーンで食べ物を投げてしまったり、お皿をひっくり返したり、食べたり食べなかったりのムラも出やすくなりますが、これも赤ちゃんなりの成長の証です。

実は、遊び食べやムラ食いにはちゃんと意味があるんです。

たとえば、「このスプーンはどうやって使うの?」「この野菜、どんな感触?」といった気づきや学びが、赤ちゃんの中でどんどん育っている証拠。

だからこそ、ついイライラしてしまう場面でも、深呼吸して見守る気持ちを忘れずにいたいですね。

もしどうしても気になるときは、食事の時間を短めに切り上げるのも一つの方法です。

「時間になったらおしまいにする」という習慣をつけることで、だらだら食べを防ぎ、次の食事への意欲もつながります。

また、食べる量が少ない日があっても、1週間単位で見てみると意外とバランスが取れていた、ということもよくあります。

遊びやムラも含めて、赤ちゃんにとってはすべてが学び。

大人がゆったりした気持ちで付き合ってあげることで、赤ちゃんも「食べるって楽しいんだな」と感じられるようになっていきますよ。

大人の味付けとの違いを意識する

取り分けができるようになる完了期は、調理の手間が少し楽になる一方で、味付けにはこれまで以上に気をつけたい時期でもあります。

ついつい大人のごはんと同じように味付けしてしまいそうになりますが、赤ちゃんの内臓はまだ未発達なので、塩分や糖分、脂質などはできるだけ控えめにすることが大切です。

たとえば、大人用の料理を作る際に、煮物やスープを味付け前に取り分けておき、赤ちゃんにはだしや素材の風味を活かしてあげると安心です。

しょうゆやみそ、ケチャップなどの調味料もほんの少量にとどめて、味を薄めることを心がけましょう。

塩分の摂りすぎは将来的な健康にも関わるため、今のうちから「素材の味に慣れる」ことがとても大切です。

また、大人の味付けはどうしても濃くなりがちなので、一緒に食卓を囲むときも赤ちゃんのメニューは別に考えるのがベストです。

とはいえ、すべてを別々に作るのは大変なので、取り分けや味付けのタイミングを工夫するだけでも、負担を大きく減らすことができますよ。

この時期に「うす味っておいしい」と赤ちゃんが感じられるようにすることで、食材そのものを味わう力も自然と育っていきます。

完了期は、味覚の基礎をつくる時期でもあるので、やさしい味をベースに、食事が楽しい時間になるよう工夫してみてくださいね。

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まとめ|赤ちゃんのペースでゆるやかに進めよう

離乳食の後期から完了期へのステップは、赤ちゃんが「食べる力」をしっかりと育てていく大切な期間です。

ただ食べるだけではなく、噛んだり飲み込んだり、自分で手を動かして食べ物を運んだりと、いろんな成長がぎゅっと詰まった時期なんですね。

だからこそ、焦らずに赤ちゃんのペースを大事にしながら、毎日の食事を「練習」としてではなく「楽しい時間」として過ごしていけると理想的です。

たとえうまく食べられない日があっても、食べムラがあっても、それは当たり前のこと。

大人の期待通りにいかない日もあるけれど、そのひとつひとつが赤ちゃんの学びになっていて、確実に力になっています。

「今日はこれが食べられたね」「昨日より上手にスプーンを持てたね」と、ちょっとした変化を見つけて、成長を一緒に喜んでいけるといいですね。

食べ方や食材の工夫はもちろん大切ですが、それ以上に大事なのは「一緒に食べる時間を楽しむこと」。

家族の笑顔やあたたかな声かけが、赤ちゃんにとって何よりのごちそうになります。

これからも、毎日の食事が楽しく、赤ちゃんにとって安心できるひとときになりますように。

ゆっくり、やさしく、ていねいに、一歩ずつ進んでいきましょう。