反抗期という言葉を聞くと、ネガティブなイメージがまず思いつきませんか?
例えば、
「うちの子はすぐに反抗しちゃって大変!」
「勉強のことを話し合いたいけど、反抗期で顔も合わせてくれない。」
などと、心当たりがある方もいると思います。
逆に、反抗期のない子供は楽であるということはありません。
むしろ反抗期のない子供は、
- 考えるチカラ
- 判断力
- 行動力
では、反抗期がないとどうなるのかを知って、反抗期が意味する大切な成長段階について、一緒に考えていきましょう!
反抗期がないとどうなる?大人になっても自立できないって本当?
多くの人が訪れる反抗期は、思春期とも重なりますよね。
反抗期には、他人から言われたことに納得がいかず、自分の意見を主張することが多くあります。
そんなことから、自分で考えて物事を伝えることの出来る練習にもなっているのです。
私も親である身として振り返った時、「自分が思春期の頃は、親によく言い返していたな。」と感じますね。
同じように「身におぼえのある人」も多いのではないでしょうか。
その経験が精神的にも自立をさせてくれるので、「反抗期」は意味のあるものとなっていることがわかっていただけたかと思います。
その反面、反抗期がないと「自分で考え行動する力」が身につかないことに繋がってしまうのです。
反抗期がないとどうなる?①自分で考える力が発達しない人になる
反抗期によって、
- 「自分はどういう考えを持っているのか?」
- 「相手との考え方で、何が違うのか。」
を深く考える力が育まれるのです。
しかし、反抗期がないとこの機会が奪われてしまって、自分自身で考える習慣が定着しないのです。
「私は、みんなが良ければそれでいいよ。」
「なんでもいいから、任せるね。」
という考えを普段から発信していると。
自分の考えが持てずに、将来意欲的にチャレンジする機会を失ってしまうかもしれません。
反抗期がないとどうなる?②自立出来ていない人になる
生活習慣が身についているからといって、自立しているとは限りません。
自分の考えをしっかりと持っていないと、いずれ大学受験や就職のときに、自分をアピールすることが出来ないのです。
それにこの状態にある子供は、いくら大人が「真剣に考えろ。」と告げても、自分の考えがないことも多くあるようです。
なので、真剣に考えることをイメージできずに、余計に苦しんでしまうのです。
反抗期がなかった人の性格は?親の態度次第で変わるもの?
反抗期がなかった場合。
将来的に人と関わるようなときに、自分の意見を我慢しがちになってしまって、それが原因でストレスを抱えてしまう恐れがあります。
「大学のサークルで先輩から、学園祭のアイディアを求められたけど、自分のやりたいことが思い浮かばなくて、なんでもいいですとしか言えなかった。」
「商談の時に、初めて顔を合わせる方とスムーズに会話出来なくて、返事しか出来なかった。」
例えば、こんなケースにおちいる可能性があるのです。
しかし、まれに親との価値観が一致していて、「ポジティブな意味での反抗期がない」、そんな子供もいます。
ただ、そういうのはまれで、実際には「ネガティブな意味での反抗期がない状態」の方が圧倒的に多いようです。
そういった場合、成長面ではどのように違って、将来のために何か講じる策はあるのか、ということについて詳しく見ていきましょう!
反抗期がなかった人の将来の性格
反抗期がなかった場合、人間関係を円満に築けず、ストレスを抱える傾向があります。
また、自己主張が出来なくて孤立感を感じてしまうこともあるようです。
反抗期がなかった人の将来の性格①安定した人間関係が築けない
反抗期がなかった人は、自分の意見を他者とすり合わせたり、比較したりする経験が十分にないことが多いです。
なので、自分の欲求が通るまで意見を押し通す力が育まれていないケースがあります。
または、逆に我慢してしまうかの両極端になりがちなので、安定した人間関係が構築出来ないことに繋がってしまうのです。
さらに、孤立感を強めてしまい、余計に人との関わりから遠のいてしまうのですね。
反抗期がなかった人の将来の性格②ストレスを抱えやすくなる
反抗期の頃、他者とかかわるときに我慢しやすい傾向があった人は、その習慣が定着してしまい、ストレスを溜め込みやすくなっている場合があります。
社会に出たときには
- 上司
- 先輩
- 同僚
- 後輩
- 取引先
そして当然ですが、「決して自分の都合通りに物事が進むとは限らない」です。
なので、ストレスが発散しきれなくなってしまって、心身の不調に繋がる場合もあります。
反抗期がなかった人の将来の性格③自己主張が出来ない
反抗期とは、自分の意見を述べることだけではなく、「自分がどういう人間なのか」ということを知る機会にもなります。
そいうすることで、より強いアイデンティティーを作るチャンスでもあるのです。
- 自分が自分であること
- 自分が「他人だとか社会から認められている」と感じている感覚
その機会に、自分のなりたい将来像や価値観を考える経験がないと、将来自分の強みをアピール出来ないのです。
就職面接の自己アピールが苦手であるということが、1番イメージしやすいと思います。
いい意味で反抗期がない場合もある
家庭内での両親との関係性がよくて、さらに価値観が合っていることを理由に、「反抗期がない」という子供も稀にいます。
こちらは、良い意味で反抗期がないと考えて、前向きに今の良好な関係を続けても良いでしょう。
しかし、家庭環境を判断するのは、あくまで主観的にしか出来ません。
両親以外の親戚や、交友関係の深い友人など、信頼出来る人の第三者の目を大切に見守っていく必要があります。
心配なときには、頼れる大人に「反抗期がないこと」を相談してみても良いでしょう。
また、普段の子供との会話の中で、
「お母さんはこう思っているけど、あなたはどう思う?」
「まずはあなたの考えを聞かせて。それから、考えようと思うわ。」
という感じで、子供自身の考えを聞く機会を取り入れましょう。
そうすることで、子供が自分の意見を話す経験を積むことが出来ますよ。
反抗期のないことの恐ろしさのまとめ
反抗期というものを、大事な成長過程であると理解していただけたと思います。
反抗期の子供から、何か言い返されると嫌な気持ちにもなってしまいますよね。
ですが、自分の意思を表現するための大切な段階なんだなと、前向きに捉えて関わっていただきたいと思います。
そして、健康な心身の発育をサポートしていきましょうね!