小学校への入学って、子どもにとっても親にとってもドキドキする大きな一歩ですよね。
とくに、「同じ保育園のお友達がいない」となると、
「ちゃんとお友達できるかな?」
「ひとりぼっちにならないかな…」
そんな風に、いろんな不安が出てきてしまうものです。
でも、心配しすぎなくて大丈夫ですよ。
子どもは新しい環境にも、少しずつ自分のペースでなじんでいく力をちゃんと持っているんです。
最初は不安そうにしていても、毎日の学校生活の中で自然と友達ができたり、安心できる居場所を見つけたりする子がたくさんいます。
この記事では、
「保育園の友達がいないまま小学校に入ったらどうしよう…」
そんな親御さんの気持ちに寄り添いながら、子どもが安心して学校生活をスタートできるように、親としてできるサポートの仕方や、声のかけ方、見守り方などをわかりやすく紹介していきます。
家庭でできるちょっとした工夫や、子どもを前向きな気持ちに導くヒントもたっぷりお届けしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
小学校に保育園の友達がいないと不安になる理由
「知ってる子がいない…」子どもが感じやすい不安とは
小学校に入学するというのは、子どもにとってとても大きな出来事ですよね。
教室や先生、クラスメイト、授業の進め方など、すべてが新しくなる環境に飛び込むことは、小さな体と心にとって思っている以上に負担がかかるものです。
そんな中で、保育園時代の友達が誰もいないと、
「友達できるかな」
「一人ぼっちにならないかな」
といった不安が頭をよぎるのも無理はありません。
とくに人見知りだったり、新しいことに対して緊張しやすい子ほど、「話しかけるのがこわい」と感じてしまって、自分から行動を起こすのが難しくなってしまうこともあります。
そうなると、周りがどんどん新しい友達をつくっていく中で、「自分だけ取り残されている」と感じてしまうことも。
でもこれは、けっして特別なことではありません。
大人でも、知らない場所で知らない人たちと過ごすときは、どうしてもドキドキしますよね。
子どもたちも同じように、安心できる存在がそばにいないと感じるときほど、不安や緊張が高まりやすいんです。
だからこそ、子どもが感じているこの不安は、当たり前の感情なんだとまずは受け止めてあげることがとても大切です。
その上で、少しずつ新しい環境になじんでいけるように、家庭でできるサポートを考えていきたいですね。
親としても心配になる場面はたくさん
子どもが
- 「誰とも話してない」
- 「今日も一人でいた」
「学校でさみしくしてるのかな」
「つらい気持ちをひとりで抱えていないかな」
など、いろいろな思いが頭をよぎって、いてもたってもいられない気持ちになるのは当然です。
とくに初めての小学校生活では、どんなお友達と出会うのか、どんなふうに過ごしているのかが見えづらく、不安を感じやすいもの。
子どもが家で何気なくつぶやいた一言でも、親にとってはとても大きな意味を持って感じられてしまいます。
でも、この「親の不安」が大きくなりすぎてしまうと、無意識のうちに子どもに伝わってしまって、「自分ってやっぱりうまくできてないのかな」と感じさせてしまうこともあるんです。
だからこそ、親がどっしりと構えてあげることがとても大切。
まずは、子どもが少しずつでも学校生活に慣れていけるように、毎日のお話を聞いたり、小さな頑張りを認めたりしながら、あたたかい気持ちで見守ることを心がけてみてくださいね。
時間はかかるかもしれませんが、「あなたはあなたのままで大丈夫だよ」と安心させてあげることが、何よりのサポートになります。
保育園の友達がいない子の小学校生活はどうなる?
最初は不安でも、少しずつなじんでいく子が多数
実は「保育園の友達が誰もいなかったけど、今は楽しく学校に通ってるよ!」という子はたくさんいます。
最初の数日や数週間は緊張していたけれど、給食や掃除の時間、授業中のグループ活動を通じて、自然と話すきっかけができたという声もよく聞かれます。
たとえば、隣の席の子が消しゴムを貸してくれたことをきっかけに会話が生まれたり、「同じ文房具使ってるね!」という何気ない一言から仲良くなったという話もあります。
ちょっとした共通点や、日常のささいなやりとりが、子どもたちにとっては大きな「つながりの種」になるんですね。
また、体育や音楽など、体を動かしたりみんなで声を出す活動の中で、自然と笑い合う場面が増えていくことも多いです。
こうした経験を積み重ねていくうちに、最初は「話しかけられなかった…」と不安に感じていた子どもも。
気がつけば、いつの間にか「今日は◯◯ちゃんと一緒に遊んだよ!」と笑顔で話してくれるようになることもあります。
子どもは順応性がとても高くて、意外とあっという間に新しい環境になじんでいく力を持っています。
もちろんそのスピードには個人差がありますが、「その子なりのペース」でなじんでいくことを信じて見守ることが、親にできる一番のサポートなのかもしれません。
入学後すぐに友達を作れた子の共通点
すぐに友達を作れた子には、
「自分から挨拶ができた」
「相手の名前を覚えて声をかけた」
など、ちょっとした勇気があったケースが多いようです。
たとえば、
- 朝「おはよう」と声をかけることができたり
- 持ち物の話題をきっかけに「それ、かわいいね」と話しかけたり
また、何度か話すうちに「一緒に遊ぼう」と誘うことができた子や、同じ趣味や好きな遊びがあることを見つけて自然に仲良くなっていった子も多いです。
こうした子どもたちは、緊張しながらも少しずつ勇気を出して自分から行動することで、新しい関係を築いていけたんですね。
でも、それが難しい子もたくさんいますよね。
とくに人見知りの子や、自分の気持ちを言葉にするのが苦手な子にとっては、「話しかけてみよう」と思うだけでもハードルが高く感じてしまいます。
そういうときは、無理にがんばらせるのではなく、親が
「どんな子とお話ししたの?」
「今日は何をしたの?」
とさりげなく聞いてあげたり、子どもが話したがっていることにしっかり耳を傾けてあげることで、心がほぐれていくことがあります。
さらに、「今日ちょっと声かけてみようかな」と思えるように、
「昨日より一歩すすんだね」
「話せただけでえらいよ!」
と声をかけてあげることも大切です。
子どもは親の言葉にとても敏感なので、温かく応援する気持ちが伝わると、自然と前向きな気持ちが芽生えてくることがあるんですよ。
子どもの不安をやわらげるために親ができる準備
「新しい出会いがあるよ」と前向きな声かけを
「同じ保育園の子がいないから不安だよね」と子どもの気持ちに寄り添ってあげることはとても大事です。
不安や心配を否定せず、「そう感じるのは自然なことだよ」とまずは共感してあげましょう。
そのうえで、「でもね、新しいお友達がたくさんできるチャンスでもあるんだよ」と明るい未来を見せてあげるような声かけが効果的です。
たとえば、「今は知っている子がいないかもしれないけど、これからきっと仲良しのお友達ができるよ」といったように、“これから”に希望を持てる言葉を意識して使ってみてください。
「お友達100人できるかな♪って歌もあるもんね」といった軽い冗談や、前向きなイメージを持たせる言葉も子どもの気持ちをほぐすきっかけになります。
さらに、子どもが不安な気持ちを話してきたときは、「どんな子と仲良くなれたらいいと思う?」と質問してみるのもひとつの方法です。
そうすることで、子ども自身が“どんな関係を築きたいか”を考えるきっかけにもなります。
不安な気持ちに寄り添いながらも、少しずつ前を向けるように。
親の声かけひとつで、子どもの心は大きく変わっていきますよ。
入学前にできる簡単な準備と心構え
入学前には、名前を書く練習や持ち物の準備の他に、
- 「あいさつの練習」
- 「自己紹介の練習」
たとえば、家庭で簡単なロールプレイをしてみるのもいいですね。
「はじめまして、◯◯です。よろしくね!」と親子でやりとりすることで、実際の場面をイメージしやすくなります。
また、通学路を一緒に歩いてみたり、学校までの道のりを確認したりするだけでも、子どもは安心感を得られます。
「ここが学校だよ。もうすぐここに通うんだね」と話しかけながら歩くだけで、少しずつ気持ちが整っていくことも。
そして、
- 「◯◯ちゃん、こんにちはって言えたらすごいね」
- 「自分の名前が言えたら立派だね」
小さな成功体験を積み重ねていくことで、子どもの中に「やればできる!」という自信が育っていきますよ。
こうした日々の積み重ねが、入学後の不安をぐっとやわらげる力になります。
楽しみながら準備できる雰囲気をつくって、子どもが「学校に行くのが楽しみ!」と思えるようにしてあげたいですね。
入学後に友達をつくるきっかけを増やすコツ
学校以外の場でも友達ができる機会を活用しよう
放課後や休日に参加できる
- 地域の子ども会
- スポーツ教室
- 習いごと
こうした場所では、同じ目標に向かって取り組むことで自然と会話が生まれ、仲間意識も育ちやすくなります。
たとえば、サッカーやバスケットボールなどのチームスポーツでは、協力してゴールを目指す中で「気がついたら仲良くなってた」ということもよくあります。
また、絵を描いたりピアノを弾いたりといった個人で取り組む習いごとでも。
教室の行き帰りにちょっとした会話が始まったり、作品を見せ合って「すごいね!」と認め合ったりする中でつながりが生まれることも。
こうした関係は、学校とはまた違った安心できる居場所にもなります。
子どもが「ちょっとやってみたいな」と思えるような活動があれば、気軽に体験からはじめてみるのもおすすめです。
親子で一緒に見学に行ってみると、子ども自身の気持ちも前向きになりやすいですよ。
子どもが話しかけやすいような環境づくり
家に友達を呼んで遊ぶ機会をつくったり、ママ同士がちょっと立ち話するだけでも、「安心して遊べる関係」ができやすくなります。
たとえば、「今度うちに遊びにおいで~」と声をかけて、数人でおやつを囲んだり、一緒にゲームをしたりするだけでも子ども同士の距離はぐっと縮まります。
また、公園や児童館など、自由に遊べる場所で時間を過ごすのもおすすめです。
そうした中で、子ども同士が自然に関われるよう、親がそっとサポートしてあげると、無理なく仲良くなるきっかけができます。
もちろん、無理に関係を深めようとしなくても大丈夫。
「遊びにおいでね~」と軽く声をかけるくらいでも、子どもにとっては「この家に行っても安心だな」と感じる大きな支えになります。
子どもがリラックスできる環境づくりを意識して、少しずつ関係を築いていけるといいですね。
親が不安を感じたときの心構えと対応方法
親の不安が子どもに伝わることも
「うちの子、大丈夫かな…」
「ちゃんとお友達できるかな」
と毎日心配してしまう気持ち、ほんとうによくわかります。
大切なわが子が新しい環境でがんばっていると思うと、ついついあれこれ想像してしまって、不安になってしまうんですよね。
でも、その不安な気持ちが何気ない言葉や表情に出てしまうと、子どもはすぐにそれを感じ取ってしまいます。
「ママが心配してるってことは、やっぱりうまくいってないのかな…」
「自分ってちゃんとできてないのかも…」
と、必要以上に自信をなくしてしまうこともあるんです。
だからこそ、親が落ち着いていること、どっしり構えて見守ってあげることって、本当に大切なんですね。
「だいじょうぶ、あなたならきっとできるよ」
「ゆっくりでいいんだよ」
といったあたたかい言葉が、子どもにとっては何よりも心の支えになります。
子どもが不安そうにしているときこそ、親は安心できる居場所となってあげたいもの。
おだやかに微笑みながら話を聞いてあげるだけでも、子どもは「自分は大丈夫なんだ」と思えるようになることがありますよ。
心配しすぎず「見守る姿勢」が大切
どうしても心配なときは、担任の先生にさりげなく様子を聞いてみるのもひとつの方法です。
朝やお迎えのときに「最近どうですか?」と声をかけてみたり、連絡帳で気になることを伝えてみたりするだけでも、先生からの一言が大きな安心につながることがあります。
たとえば、
「○○ちゃん、ちゃんとグループ活動にも入ってますよ」
「楽しそうにお話ししてますよ」
という先生の言葉があれば、「大丈夫なんだな」とほっとできるものですよね。
先生に頼りながら、必要なときに情報を得ることで、親の不安も少しずつ落ち着いていきます。
子どもはそれぞれのペースで成長していくもの。
焦らず、比べず、「その子らしさ」を大事にして見守ってあげることが、いちばんの応援になります。
「ゆっくりでも前に進んでいけば大丈夫」と信じる気持ちが、子どもを支える力になるんです。
まとめ
「同じ保育園の友達がいないまま小学校に入学するのが不安…」そんな気持ちは、子どもだけじゃなく、親としてもとてもよくわかることです。
でも、この記事でもお伝えしてきたように、多くの子どもたちは新しい環境の中で、自分なりのペースで友達を作っていける力をちゃんと持っています。
親としてできることは、子どもが安心して新しい一歩を踏み出せるよう、そっと背中を押してあげること。
あたたかい声かけや日々の小さな励まし、ちょっとしたサポートが、子どもの自信や安心感につながっていきます。
そして何より、「大丈夫、あなたならきっとやっていけるよ」と信じる気持ちが、子どもにとっていちばんの支えになるんですね。
不安な気持ちも、悩みも、時間とともに少しずつやわらいでいきます。
今できることをひとつずつ取り入れながら、子どもの成長を見守っていけたらいいですね。