「双子のうち、片方だけが保育園に通うことになった」——そんな思いがけない状況に直面すると、戸惑いや不安でいっぱいになってしまいますよね。
本当はふたり一緒に通わせてあげたかったのに、保育園の空き状況や健康面、発達の違いなど、いろんな事情が重なって「一人だけ入園」というケースは実は珍しくありません。
保育園に行く子と、自宅で過ごす子、それぞれに合った関わり方やサポートを考えるのは簡単なことではないけれど、親としてできることはたくさんあります。
この記事では、実際に双子の片方だけが保育園に通うことになったご家庭の体験も交えながら、残された子への声かけの工夫や、家庭内の過ごし方、保育園との連携方法、そしてもう一人の入園に向けた準備など、役立つポイントをわかりやすく紹介していきます。
「うちだけかも…」と悩んでいる方も、この記事を読むことで少しでも心が軽くなり、「この状況でも大丈夫」と前向きになってもらえたら嬉しいです。
双子の片方だけが保育園に合格をしたら、どうしたら良いの?
双子の片方だけが保育園に合格をしたら、どうしたら良いの?
結論としては、双子の片方だけを先に入園させることは出来ます。
しかし、もう片方の双子の育児はもちろん、継続して両親で見ていく必要があるのです。
経済的な面での心配事から、母親も社会復帰をする場合には、同じ保育園の一時預かりという制度を利用することも良いでしょう。
保育園に入所をしない双子をどのように育児をしていけば良いのか、その方法は実はたくさんあるのですよ!
どのような方法や自治体のサービスを受けることが出来るのか、ご紹介をしていきますね。
保育園に入所できない双子の育児が大変なとき!自治体から受けることが出来るサービス
それでは、自治体から受けることが出来る育児のサービスについてご紹介をしていきますね。
場合によっては、住んでいる自治体によってサービスが異なることも考えられます。
なので、検討したい場合には、自分の住んでいる自治体に確認をしたりホームページを見たりしてくださいね。
自治体から受けられるサービス①ベビーシッターの制度
ベビーシッターを雇うことによって、家庭で子供の面倒を見てもらえます。
その時間を利用して、母親は外へ働きに出て、仕事に行くことが出来ますよ。
また、子育て世帯が検討している働き方として注目を集めているのが、家庭で出来る在宅ワークです。
「子供の様子が見れずに心配。」といった方や、通勤費用の負担を減らしておきたいという方は、在宅ワークを検討するのも良いでしょう。
その場合でも、ベビーシッターを雇うことが出来るので、一石二鳥ですよね。
自治体から受けられるサービス②多胎ピアサポート事業
厚生労働省は2020年度から、双子など多胎児がいる家庭を対象にした支援事業をスタートさせました。
- 多胎妊婦や多胎家庭のもとで家事や育児を手伝ってくれるホームヘルパーの派遣
- 乳幼児健診などに同行するサポーターを派遣してくれること
タクシー料金の補助なども出るので、住んでいる自治体に確認をしてみてくださいね。
自治体から受けられるサービス③ボランティア・子育て支援センター
育児を手伝ってくれるボランティアの方にお願いをして、週2.3日程度働きに出ることも可能です。
また、働きに出ない日には、自治体に設置してある子育て支援センターへ子供と足を運んでみてはいかがでしょうか。
同じ年頃の子供達や保護者が利用をしているので、集団生活の練習ができるほか、保護者の方と育児の意見交換も出来ますよ。
さらに、在中している保育士さんから保育園の情報をもらえることもあります。
入園を辞退することも選択肢として考えても良い!
もしも、双子の片方を入園させて、片方を入園させないということに抵抗がある場合には、入園を辞退してみるのも良いでしょう。
元保育士として、現場からの経験を述べると、0歳児から2歳児の子供達に必要なのは、生活習慣を身につけることがまず大切です。
正直な話、保育園に預けなくても家庭で一緒に経験は積めますよね。
そして、2歳児までの子供達にとって大切なことが両親との愛着関係を構築することなのです。
両親との愛着関係があって、初めて友達や保育士にも優しく出来るようになります。
決して、保育園に入園させることだけが、メリットになるとは言い切れないのです。
片方の双子だけでも保育園に入園させるべき?どんなメリットとデメリットがある?
先ほど、お伝えしたように、保育園に入園させることが子供にとってメリットになるとは、正直言い切れません。
一方で、保育園に入園をすることで、子供達が家庭では学ぶことが出来ない多くのことを吸収してくることは、もちろん成長を感じられる瞬間でもあると思います。
元保育士として、現場での経験をもとに、私が考える保育園入園のメリットとデメリットをご紹介していきますね。
あくまでも、私個人の考えなので、「こういう考えもあるんだな」と、気軽に見て頂けたら嬉しいです!
保育園入園のメリット
1歳未満や1歳児クラスから、園に子供を預けている家庭は、長時間労働をすることが基本になるので、しっかりと仕事と育児の時間を分けることが出来ます。
また、育児への負担を大きく感じてしまう母親にとっては、早くから預けることによって気持ちがリセットされて、子供をより可愛く感じられる瞬間が増えることでしょう。
そして、保護者から多かった反応として、「子供が園で覚えてきた歌や挨拶を家庭で披露してくれる姿に、感動した」ということです。
家庭では出来ない経験が出来るので、社会性も早く身につくと思いますよ。
保育園入園のデメリット
保護者の方が抱えるデメリットとして、1番悩むことは集団生活に入ると、常に風邪をひきがちになり、仕事も休みがちになってしまうことです。
特に2歳児未満の子供は、抵抗力がまだまだ弱いので、風邪が治ってもまたすぐに次の風邪をもらいます。
また、
「年齢が小さいほど保育料は高いので、仕事を休みがちになり、結局家計がギリギリになってしまった」
という経験も正直多いです。
正社員から、パートタイムに勤務形態を変更される保護者の方も、実際にいましたね。
あえて子供側のデメリットを一つ挙げるとしたら。
両親に甘える時間が少なくなるので、欲求が満たされず、癇癪(かんしゃく)などの行動に繋がってしまう場合があることです。
集団生活をスタートさせたとしても、しっかりと子供に向き合う姿勢は忘れずにいてほしいと思います。
双子の片方だけ保育園に合格!?のまとめ
双子のうち一人だけが保育園に通うことになった…そんな場面に直面すると、
「どうすればいいんだろう?」
「もう片方の子に悪い気がする」
と、戸惑いや不安でいっぱいになりますよね。
実際のところ、保育園の空き状況や子どもそれぞれの体調・発達の違いなど、いろんな理由が重なって「一人だけ入園する」というケースは意外と多くあるんです。
こんなときは、焦らずに今の状況に合った向き合い方を見つけることが大切です。
保育園に通っている子のサポートはもちろんですが、自宅で過ごしている子にも「一緒に過ごす楽しい時間」を意識して作ってあげることで、心のバランスも取りやすくなりますよ。
また、保育園の先生に今後の入園について相談してみたり、同じような体験をしたママやパパの声を聞いてみたりすることで、「うちだけじゃなかったんだ」と安心できることもあるかもしれません。
悩みをひとりで抱え込まず、誰かに話すだけでも気持ちが少し軽くなることがあります。
何より大切なのは、「完璧じゃなくても大丈夫」という気持ちを持つこと。
双子とはいえ、それぞれに個性もペースもあるから、違う環境で過ごすことにも意味があるんですね。
ふたりの子どもに合った関わり方を見つけながら、今できることを一歩ずつ積み重ねていけば、それがきっと家族にとってのベストな形になっていくと思います。