
この記事では、暗い部屋でゲームをすると目が悪くなるのか、そしてブルーライトカットは本当に意味があるのかについて解説します。
「暗い部屋でゲームしてたら目が悪くなるよ!」って、子どものころに言われたこと、ありませんか?
私もよく親に怒られました。
布団にもぐりこんで携帯ゲーム機を遊んでいたら、ふすまがバーンと開いて「目が悪くなるでしょ!」って。
あの瞬間のドキッとした感じ、今でも覚えています。
で、大人になった今。
仕事終わりに暗い部屋でゲームをするのが至福の時間、という方も多いんじゃないでしょうか。
でもふと不安になるんですよね。
「これ、やっぱり目に悪いのかな」「ブルーライトカットのメガネとか、買ったほうがいいのかな」って。
調べてみると情報がバラバラで、余計に混乱しませんか?
大丈夫です。
この記事では、眼科医の見解や最新の研究をもとに、暗い部屋でのゲームが目に与える影響と、ブルーライトカットの本当のところをまるっと整理しました。
読み終わるころには、「なんだ、そういうことだったのか」とスッキリできるはずです。
私自身、学生時代から20年以上ゲームを続けていて、30代に入ってから目のかすみが気になり始めました。
眼科を受診したところ、意外な原因を指摘されたんです。
暗い部屋でゲーム=目が悪くなる、は正確ではない
結論からお伝えすると、「暗い部屋でゲームをするから目が悪くなる」というのは、正確ではありません。
「え、じゃあ親に言われてきたことは嘘だったの?」と思うかもしれませんが、完全に間違いというわけでもないんです。
ちょっとややこしいですよね。
正確に言うと、暗い環境そのものが視力を低下させるという医学的な報告は、実は今のところ出ていません。
眼科医の間でも、近年この説に否定的な見解が多くなっています。
ただ、暗い部屋でのゲームが「目にまったく影響なし」かというと、そうでもないというのが本当のところです。
あなたが不安に感じるのは、とても自然なこと。
その上で、「じゃあ何が本当の原因なのか」を次で詳しく見ていきますね。
視力低下の本当の原因は「近くを見続ける時間」だった
暗い部屋でゲームをしているとき、実際に目に負担をかけているのは「暗さ」ではなく、別の要因です。
ここを理解すると、対策もグッと的を絞りやすくなります。
近距離で画面を見続けることが最大の原因
目には「毛様体筋」というピントを合わせるための筋肉があります。
近くのものを見るとき、この筋肉はぎゅっと縮んで水晶体を厚くし、ピントを合わせています。
問題は、この状態が長時間続くこと。
筋肉が縮んだままの状態が続くと、次に遠くを見ようとしたときにうまく伸びなくなり、ピントが合いにくくなります。
これが、環境的な要因による視力低下のメカニズムとされています。
つまり、ゲームだけでなく読書や勉強、デスクワークでも同じことが起きるんですよね。
目は「何を見ているか」よりも、「どれだけの距離で、どれだけの時間見続けているか」に影響を受けているということです。
実は私も眼科で相談したことがあるのですが、先生からは「ゲームが悪いんじゃなくて、30cmの距離で2時間動かないのが問題なんだよ」と言われてハッとしました。
暗い部屋が「間接的に」目に影響する理由
では、なぜ「暗い部屋で目が悪くなる」と昔から言われてきたのか。
それにはちゃんと理由があります。
暗い場所では、人の目はより多くの光を取り入れようとして瞳孔が大きく開きます。
一方で、近くの画面を見るときには瞳孔を縮めようとします。
この相反する動きが同時に起こるため、目の筋肉が余計に緊張して疲れやすくなるのです。
さらに、暗い環境だと画面と周囲の明暗差が大きくなります。
明るい画面だけがぽつんと光っている状態は、目にとってはかなりの負担。
眼精疲労が溜まりやすい環境と言えます。
もうひとつ。
暗いと画面が見づらくなって、無意識のうちに顔を画面に近づけてしまうことがあります。
これが先ほどの「近距離で長時間見る」につながるわけです。
暗さが直接視力を下げるのではなく、暗さが原因で「目に悪い行動」を取りやすくなる。
ここがポイントです。
まばたきの減少とドライアイも見逃せない
もうひとつ、意外と見落とされがちなのが「まばたきの回数」です。
通常、人は1分間に約15~20回まばたきをしています。
でも、ゲームに集中しているときは5~7回程度まで減ってしまうという報告もあります。
まばたきが減ると涙の膜がうまく作られず、目が乾燥してドライアイの状態に。
これが眼精疲労をさらに悪化させる原因になります。
暗い部屋だと余計に画面に集中しやすいので、まばたきの回数はもっと減っている可能性がありますよね。(ゲームに没頭して、気づいたら目がカピカピ…って経験、私だけじゃないはず。)
私も長時間ゲームをした後に目がゴロゴロして、翌朝まで充血が取れなかったことがあります。
そのとき初めてドライアイ用の目薬を使い始めました。
ブルーライトカットメガネは本当に必要?最新研究でわかったこと
ここまで読んで、「じゃあブルーライトカットのメガネを買えば安心なんじゃないの?」と思った方もいるかもしれません。
ここは正直にお伝えしたいところです。
国際的な研究では「眼精疲労の軽減効果は認められない」
2021年に発表された国際的なランダム化比較試験のレビューでは、ブルーライトカットメガネには眼精疲労を軽減する効果が認められなかったと報告されています。
ブルーライトカットメガネでカットできるのは、デジタル機器から出るブルーライトの10~25%程度。
しかも、デジタル機器から浴びるブルーライトの量は、自然の太陽光と比べるとごくわずかとされています。
また、オーストラリア・メルボルン大学の研究チームによるコクランレビュー(2023年発表)でも、ブルーライトカットメガネと通常のメガネの間で、眼精疲労のスコアに有意な差は見られなかったとされています。
「え、じゃあ買った意味なかったの…」と思うかもしれませんが、焦らなくて大丈夫です。
完全に無意味とも言い切れない部分もあります。
日本眼科学会は子どもへの使用に慎重な立場
2021年、日本眼科学会をはじめとする6つの眼科関連団体が連名で、「小児にブルーライトカットメガネの装用を推奨する根拠はない」という意見書を出しています。
その理由のひとつが、子どもの目の発達に関すること。
太陽光に含まれるブルーライトは、成長期の目の健康維持に必要な役割を果たしている可能性があります。
特に紫色光(パープルライト)は近視の進行を抑えるのに役立つとされていますが、ブルーライトカットによってこれまでカットされてしまうおそれがあるのです。
つまり、子どもの場合はブルーライトカットメガネがかえって逆効果になる可能性も指摘されています。
私もブルーライトカットメガネを2年ほど使っていましたが、正直、劇的な変化は感じませんでした。
眼科の先生に聞いてみたら「まぶしさが楽になるなら使ってもいいけど、疲れ目の根本解決にはならないよ」とのことでした。
ブルーライトカットに効果が期待できる場面もある
ただ、ブルーライトカットがすべて無意味というわけでもありません。
夜間や就寝前のブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制する可能性が指摘されています。
寝る前にゲームをする習慣がある方にとっては、夜間に限定してブルーライトカットを活用することには一定の意味があるかもしれません。
また、画面のまぶしさに敏感な方は、ブルーライトカットによって主観的な快適さを感じるケースもあるようです。
大切なのは、ブルーライトカットに過度な期待をしないこと。
ブルーライトカットメガネは「お守り」くらいの位置づけで考えて、もっと効果的な対策に目を向けることが重要です。
暗い部屋でのゲームを楽しみながら目を守る3つの方法
ここからは、今日から実践できる具体的な目のケア方法を3つ紹介します。
「全部やらなきゃ」と思わなくて大丈夫。
まずはひとつ、やりやすいものから試してみてください。
①「20-20-20ルール」でこまめに目を休ませる
米国眼科学会が推奨しているシンプルな方法です。
20分ゲームをしたら、20秒間、約6メートル(20フィート)以上先を見る。
これだけです。
遠くを見ることで、近くにピントを合わせ続けて緊張していた毛様体筋がリラックスします。
窓の外の景色でも、部屋の反対側の壁でもOK。
ゲームのロード画面やマッチングの待ち時間に窓の外をぼーっと見る、くらいの気軽さで取り入れてみてください。
スマホのタイマーを20分にセットしておくと忘れにくいですよ。(私はタイマーを設定しても、ボス戦の途中で鳴ると無視しがちなのですが…。せめてクリア後には遠くを見るようにしています。)
実際にこのルールを1ヶ月続けてみたところ、ゲーム後の目のショボショボ感がかなり減りました。
最初は面倒でしたが、対戦ゲームのマッチング待ちに外を見る習慣がつくと、意外と苦にならなくなります。
②部屋の照明とモニターの明るさのバランスを整える
暗い部屋でゲームをすること自体が悪いわけではありませんが、画面だけが煌々と光っている状態は目に負担がかかります。
ポイントは、画面と周囲の明暗差をできるだけ小さくすることです。
具体的には、以下のような工夫が有効です。
- モニターの後ろや横に間接照明を置いて、周囲を少し明るくする
- モニターの輝度を下げて、部屋の明るさに近づける
- ゲーム用の推奨照度は200~300ルクス程度とされている
ゲーミング用のLEDテープライトをモニターの裏に貼っている方もいますが、あれは見た目のかっこよさだけでなく、目の負担軽減にも役立っているんですよ。
私はモニターの裏に1,500円くらいのLEDテープライトを貼ってみました。
暖色系の光にしたところ、長時間のプレイでも目の奥がズーンとする感じが減った気がします。
見た目もちょっとおしゃれになって一石二鳥でした。
③画面との距離と姿勢を意識する
スマホやSwitch(携帯モード)でゲームをしていると、気づかないうちに画面との距離がどんどん近くなっていること、ありませんか?
目の健康を考えると、パソコンなら40~50cm以上、スマホなら30cm以上の距離を保つことが推奨されています。
テレビの場合は、画面の高さの約3倍の距離が目安です。
できれば、スマホやポータブルゲーム機よりも、離れた距離で見られるテレビやモニターでプレイするほうが目への負担は少なくなります。
また、寝転がってプレイすると画面を斜めの角度で見ることになり、目の負担がさらに増えてしまいます。
座った姿勢で、画面が目線のやや下にくるようにするのが理想的です。(わかっちゃいるけど、ソファでゴロゴロしながらスマホゲーやりたいんですよね…。せめて寝転ぶときはスマホスタンドを使うようにしています。)
やってはいけないNG行動もチェック
せっかく対策をしても、以下のようなことをしていると台無しになってしまいます。
- 就寝直前まで画面を見続ける(睡眠の質が低下し、目の回復も妨げられる)
- メガネやコンタクトの度数が合っていないまま放置する(無意識に画面に近づく原因に)
- 「ブルーライトカットしてるから大丈夫」と思って休憩を取らない
- 目の不調を感じても「そのうち治る」と放置する
特に3つめは注意が必要です。
ブルーライトカットメガネをかけていることで安心してしまい、休憩を取らずに長時間プレイを続けてしまうのは本末転倒。
目を守る一番の方法は、定期的に休憩を取って目を休ませることであることを忘れないでくださいね。
恥ずかしながら、私はブルーライトカットメガネを買って安心してしまい、深夜3時まで休憩なしでプレイしていた時期がありました。
結果、翌日は一日中目の奥が痛くて仕事にならず…。
メガネよりも休憩が大事だと身をもって学びました。
暗い部屋でのゲームと目の健康についてのまとめ
最後に、この記事でお伝えしたことを整理しますね。
「暗い部屋でゲームをすると目が悪くなる」という説は、厳密には正確ではありません。
視力低下の主な原因は、暗さそのものではなく、近い距離で長時間画面を見続けることにあります。
ただし、暗い環境では瞳孔の調整に負担がかかったり、無意識に画面に近づいたりしやすいため、間接的に目に影響を与える可能性はあります。
ブルーライトカットメガネについては、最新の研究では眼精疲労の軽減効果は認められておらず、特に子どもへの使用は日本眼科学会が慎重な姿勢を示しています。
就寝前のまぶしさ軽減など限定的な場面では役立つ可能性はありますが、過信は禁物です。
本当に大切なのは、もっとシンプルなこと。
- 20分に1回、遠くを見て目を休める(20-20-20ルール)
- 画面と周囲の明暗差を減らす(間接照明の活用)
- 画面との距離を適切に保つ(スマホは30cm以上、PCは40cm以上)
私はこの3つの対策を半年ほど続けていますが、以前のような「ゲーム後に目がしょぼしょぼして画面がかすむ」という感じが明らかに減りました。
眼科の定期検診でも視力の変化は見られず、先生にも「いい習慣ですね」と言ってもらえました。
ゲームは、日々の生活に楽しみや息抜きをくれる大切な時間ですよね。
「目に悪いから」と我慢するのではなく、ちょっとした工夫を加えることで、目をいたわりながらゲームを楽しむことは十分にできます。
まずは今日のゲーム中に、一度だけ窓の外を眺めてみることから始めてみませんか?たった20秒。
それだけで、あなたの目はほっとひと息つけるはずです。
目も体も大事にしながら、これからもゲームライフを楽しんでいけたらいいですよね。(あ、でもボス戦のクライマックスだけは…集中させてください。終わったらちゃんと休みますから。)
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の治療法を推奨するものではありません。
目に気になる症状がある場合は、眼科の受診をおすすめします。
全体の流れをもう一度まとめて確認したいときは、こちらのページに戻ると整理しやすいです。
⇒暗いところでゲームはダメ?明るさ・距離・時間のルール作り
