私が子供のころのはなしです。
先生の話を聞いてもメモを取れなかった。
「他の人が話していることがわからない」
でも、少し変わっている人だなと思われるくらいだった。当時の通知表には
「落ち着きがない」
「辛抱ができない」
と。
でも、学校生活で大きな破綻をきたしたことはなかった。
しかし。問題は就職後にあったのです。
「職場でケアレスミスが多く、同時並行で物事を処理できない」
「プレゼンはどう準備していいか分からない」
「スケジュール管理ができない」
「じっとしていられず動いてしまう」
なによりも、まず自分の話をしてしまう。
これまでは問題がなく過ごしていたのに、職場で「問題だらけのダメな人」扱いされて辛くなった。
「もしかして、自分は発達障害なのではないか?!」
その時、初めて精神科医を訪れ診断される。
典型的な「大人の発達障害」の見つかり方です。
こんな時、本人は、周囲はどうしたらいいのでしょうか?
発達障害の主な3つの特徴
発達障害は大きく3つに分けられます。
- 自閉症スペクトラム(ASD)
- 注意欠如多動性障害(ADHD)
- 学習障害(LD)
発達障害の特徴①自閉症スペクトラム(ASD)
自閉症スペクトラム(ASD)とは、社会的コミュニケーションが困難と限定された、「反復的な行動・興味・活動」が表れる障害です。
言語障害知的障害を伴う場合と、伴わない場合があります。
また、これらの症状は発達段階、年齢や環境などによって大きく変化するといわれています。
自閉症スペクトラム障害は、生活に支障をきたすほど症状が強い方から、軽度で日常生活にほとんど支障なく暮らせる方までいろいろです。
- 症状の強弱
- 知的障害を伴う・伴わない
そして、このASDの原因はいまだ特定されていません。
しかし、何らかの生まれつきの脳機能障害であると考えられていて、決して
- しつけ
- 愛情不足
発達障害の特徴②注意欠如多動性障害(ADHD)
注意が散漫だったり、じっとしているのが難しく、衝動的に行動する傾向にあります。
個人によって、どの特徴が強く出ているかは違います。
それに同じ人でも、年齢を重ねると行動の傾向が変わったり、特徴が弱まることもあります。
以下のタイプに分けて考えるとわかりやすいでしょう。
注意欠如多動性障害(ADHD)のタイプ①不注意優勢型
必要なことに注意を向ける・向け続けるのが苦手。
注意欠如多動性障害(ADHD)のタイプ②多動/衝動性優勢型
必要のない動作・行動が多くじっとしているのが苦手。突然行動しはじめることが多い。
注意欠如多動性障害(ADHD)のタイプ③混合型
不注意と多動/衝動性両方の特徴がある。
発達障害の特徴③学習障害(LD)
全体的には理解力などに遅れはないけれども、 [/su_list]
大きくは、以下の3つに分かれます。
学習障害(LD)の種類①読字障害(ディスレクシア)
文章を正確に読んだり理解することが難しい。
学習障害(LD)の種類②書字表出障害
文字や文章を書くことが難しい。
学習障害(LD)の種類③算数障害
数を使った概念の理解や計算が難しい。
発達障害には得意な分野と不得意な分野がある
発達障害の方が得意な分野・不得意な分野の紹介をします。
発達障害の人の得意な分野
実は、特性が適合する職場では、非常に高い生産性を発揮する可能性があります。
見通しがつきやすい部分の仕事や、マニア的に詳しく高い集中力が続くような、そういった職種が向いているでしょう。
- 自分の関心事を掘り下げられる仕事( 編集、記者、電化製品等など)
- PCを使う・内勤である仕事 (事務補助、プログラマーなど)
- 反復が多い・ルールが決まっている (法務・情報管理、経理など)
- 緻密さが求められる(品質管理、検査技師など)
- マイルールで突き進める (研究者、起業・フリーランスなど)
発達障害の人の不得意な分野
そして、発達障害を持つ人が不得意な分野には、次のようなものがあります。
- 複数の客と臨機応変に対応する (販売員、接客など)
- 自分の納得しない商品やサービスを販売する (営業部門 ど)
- 相手の意を汲んで複数の関係者を調整する(企画・調整部門、中間管理職など)
- 新しいものを作る際に関係者の動きを予想(開発部門など)
発達障害の大人の特徴 仕事が続かないは本当?のまとめ
最近では、発達障害の症状が子供の頃は見過ごされていたのが、社会生活で支障をきたすようになって。
そして、初めて発達障害と診断を受けるケースが少なくないようです。
発達障害の診断を受けた人は、「一般枠で就職するのか?障害者枠で就職するのか?」と悩む方々が多くいます。
障害の程度が重いからと言って「障害者枠」で働くのが良いとも言い切れません。
一般枠で働くのが無理ということもありません。
同じように発達障害的な部分がうっすらとしていても、不安が強く障害者枠を好む方もいます。
どの道に進むべきかは、診断や知能検査などからは、簡単に導き出すことはできないんですよね。
個別での具体的なケースについては、発達障害と就職・人材業界の両方に詳しい専門家に相談することをおすすめします。
プロと一緒にする転職活動!障害者の就・転職ならアットジーピー【atGP】
あなたの特製にあった職場で働くことができ、やりがいを持って働くことができるように、願っております。