
年長さんなのに、まだ指しゃぶりがやめられない…。
周りの子はもう卒業しているのに、うちの子だけ?って気になりますよね。
歯並びへの影響、小学校に上がるまでにやめさせなきゃダメなんじゃないか、でも無理にやめさせて心に負担をかけたら…と、考えるほどモヤモヤが膨らんでいくじゃないですか?実は、年長で指しゃぶりが続いている子は思っているより多くて、慌てて止めさせる必要はないんです。
ただ、知っておきたい見極めポイントもあって。
今のまま様子を見ていいのか、それとも少し動いたほうがいいのか、判断の目安と無理のないやめ方を、ママの気持ちに寄り添いながらお伝えしていきますね。
年長の指しゃぶりは焦らなくて大丈夫だけど見極めたいポイントはある
最初にお伝えしたいのは、年長で指しゃぶりが続いていても、それだけでパニックになる必要はないということです。
指しゃぶりは赤ちゃんのころから続いてきた、お子さんなりの「安心のスイッチ」のようなもの。
それを年長になった途端、いきなり取り上げてしまうのは、お子さんにとってはちょっと酷な話なんですよね。
ただ、何も気にせず放っておいていいかというと、そこは別のお話で。
歯並びや指しゃぶりの頻度によっては、そろそろ卒業に向けて動き出したほうがいい場合もあります。
大事なのは「やめさせる・やめさせない」の二択じゃなくて、お子さんの今の状態を見ながら、ちょうどいい距離感で関わってあげること。
それさえ押さえておけば、必要以上に焦らなくていいんです。
年長で指しゃぶりが続いていても慌てなくていい理由
「うちの子だけ遅れてるんじゃ…」って気持ち、よくわかります。
でも実際のところ、年長で指しゃぶりが続いている子は、思っているよりずっと多いんです。
なぜそんなに焦らなくていいのか、その理由を少し詳しくお伝えしていきますね。
指しゃぶりはお子さんの自己安定のサインだから
指しゃぶりって、ただのクセに見えますよね。
でも実はこれ、お子さんが自分で自分の気持ちを落ち着かせるための、大切な手段でもあるんです。
眠たいとき、退屈なとき、不安なとき。
大人で言うところの、ちょっと深呼吸して気持ちを整える、あの感覚に近いもの。
それを指しゃぶりという形でやっている、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
だからこそ、いきなり「ダメ!」と取り上げてしまうと、お子さんは気持ちを整える方法を一つ失ってしまうことになるんです。(大人だってお気に入りのマグカップを急に取り上げられたら、それなりにヘコみますもんね…)
うちの子の場合は、保育園から帰ってきて疲れているときと、新しい習いごとに行った日の夜に、特に指しゃぶりが多くなっていました。
逆にお友達と思い切り遊んで満足した日は、ほとんど出ないんです。
ああ、この子なりに気持ちのバランスを取ろうとしてるんだなぁって、見ていてわかるようになってきました。
就学前後で自然に減っていく子が多いから
小学校に入ると、生活がぐっと変わります。
新しいお友達ができたり、勉強や登下校といった「自分でやること」が一気に増えたり。
そうやって日中の刺激や満足感が増えていくと、指しゃぶりの出番が自然と減っていくお子さんが多いんですね。
気づいたら寝るときだけになっていて、その後フェードアウトしていく、というパターンはわりとよく聞くお話です。
つまり、年長の今がピークというより、ここから先で少しずつ減っていく可能性が十分にあるということ。
今すぐ完璧に卒業させなきゃ、と肩に力を入れすぎなくても大丈夫です。
無理にやめさせると別の問題が出ることがあるから
ここがいちばん大事なポイントかもしれません。
強く叱ったり、お子さんが嫌がるのを押さえつけてやめさせようとすると、指しゃぶりはやめても、代わりに爪噛みや髪の毛をいじる、服の袖を噛むといった別のクセが出てくることがあります。
これは、さっきお話した「自己安定のサイン」を出すルートがふさがれたことで、別のところから出てきている状態。
根っこの「安心したい気持ち」が解決されないまま、表面のクセだけを無理やり消そうとすると、形を変えて出てきてしまうんですね。
だからこそ、やめさせ方には少しコツがいるんです。
ここは気にかけてあげたい3つの判断ポイント
とはいえ、何でもかんでも「様子を見ていればOK」というわけでもなくて。
次の3つに当てはまるときは、少しだけ意識して関わってあげたいタイミングです。
- 歯並びや噛み合わせに気になるところが出てきている
- 日中もずっと指を口に入れている時間が長い
- 指しゃぶり以外にも気になるサインが見える
歯並びや噛み合わせが気になり始めているとき
長く続く指しゃぶりは、前歯の噛み合わせや上あごの形に影響が出ることがあると言われています。
特に、上の前歯と下の前歯のあいだに、指の太さくらいのすき間が空いて閉じきらない状態(いわゆる開咬と呼ばれるもの)は、指しゃぶりとの関連が指摘されることが多いんですね。
ただし、これは「指しゃぶりをしている=必ず歯並びが悪くなる」という単純な話ではありません。
指を入れる強さ、頻度、お子さんの骨格などによって、影響の出方はかなり違ってきます。
気になるなら、まずはかかりつけの小児歯科で一度相談してみるのが、いちばん安心への近道です。
歯科の先生は、お口の中を見たうえで「もう少し様子を見て大丈夫」「そろそろ動いたほうがいい」と具体的に教えてくれます。
日中も指が口に入っている時間が長いとき
「寝るときだけ」「眠くなったときだけ」なら、影響はそこまで大きくないと言われています。
一方で、起きているあいだもずっと指を入れている、テレビを見ているときも、おもちゃで遊んでいるときも、常に指が口にある、という状態だと、歯やお口への負担は積み重なりやすくなります。
これは時間の問題というより「クセが暮らしの中に根を張っているかどうか」のサインでもあって。
ここまで来ていると、自然に減るのを待つだけだとちょっと時間がかかるかもしれません。
指しゃぶり以外にも気になるサインが出ているとき
ここはちょっとデリケートなお話なんですが、指しゃぶりが急に増えたタイミングが、何か環境の変化(弟妹が生まれた、引っ越し、新しい園など)と重なっていないか、振り返ってみてほしいんです。
それから、夜泣きが増えた、朝起きるのを嫌がるようになった、ちょっとしたことで泣くようになった、といったサインが同時に出ているなら、指しゃぶりはあくまで「結果」で、その奥にお子さんの気持ちの揺れがある可能性があります。
その場合は、指しゃぶりをやめさせることよりも、まずお子さんの気持ちが満たされる時間を増やすほうが先かもしれません。(ぎゅっと抱きしめる時間、それだけでも全然ちがってくるんですよね…)
無理なくやめられた3つの関わり方
ここからは、年長さんの指しゃぶりが少しずつ卒業できた、関わり方の例をご紹介していきますね。
「これをやれば絶対にやめる」という魔法はないけれど、お子さんに合いそうなものから、肩の力を抜いて試してみてください。
段階的に「指しゃぶりをする時間」を区切っていく
いきなりゼロにしようとせず、まずは時間や場所を少しずつ区切っていくやり方です。
たとえば、最初は「お外にいるときはお休みしようね」と、外出時だけやめてみる。
慣れてきたら「お家でも、テレビを見てるときはなしにしようね」と、少しずつ範囲を広げていく。
最後に残るのは寝るときの指しゃぶり。
ここが一番ハードルが高いところなので、慌てずに、できる範囲から進めていきます。
ポイントは、できなかったことより、できたことに目を向けて声をかけてあげること。
「今日お外で指しゃぶりしなかったね、すごいね」の一言が、お子さんのやる気をぐっと引き上げてくれます。
うちの場合、最初の1週間は「お外でだけお休み」にしました。
でも保育園で先生にも協力してもらったら、思ったよりすんなりクリアできて。
逆に、お家でのテレビタイムが一番手強かったです。
指が暇になるみたいで、つい口に行っちゃう。
なので、テレビを見るときはお膝に座らせて手を握っておく時間を作ったら、少しずつ減っていきました。
手と口を使う遊びを暮らしに増やしてみる
指しゃぶりが出やすい時間帯って、けっこう「手持ち無沙汰」なときなんですよね。
そこで、お絵かき、粘土、折り紙、ブロック、お手伝いなど、手をしっかり使う遊びを生活の中に増やしてみる、というやり方があります。
口を使う、という意味では、お歌を歌う、絵本を読み聞かせる時間を増やす、ストローでジュースを飲む、といったことも、指しゃぶりの代わりの満足感につながりやすいです。
「やめさせる」ではなく「他の楽しいことで埋めていく」発想に切り替えると、ママの気持ちもラクになりますよ。
「自分で決めた」感をお子さん自身に持ってもらう
これは年長さんならではの、けっこう効くやり方です。
「ママがやめなさいって言うから、しぶしぶやめる」のではなく、お子さん自身に「小学生になる前にやめてみる?」「いつ卒業する?」と、選んでもらう。
カレンダーに丸をつけて「この日から卒業の日」と決めたり、できた日にシールを貼ったり、ささやかなご褒美を準備したり。
「やめさせられた」じゃなくて「自分で卒業した」という感覚は、お子さんの自信にもつながります。
これって意外と大きくて、後の生活にもいい影響が出るんですよね。
やってしまいがちなNGな関わり方
逆に、よかれと思ってやったことで状況がこじれてしまう、というのもよく聞くお話です。
できれば避けたい関わり方を3つお伝えしておきますね。
強く叱る・ダメと頭ごなしに否定する
「もう年長なのにみっともない!」「やめなさい!」と、強く叱る関わり方は、指しゃぶりをやめさせる効果が薄いだけでなく、お子さんの自己肯定感を下げてしまう可能性があります。
指しゃぶりは「悪いことをしているクセ」ではなく「お子さんなりの安心方法」。
それを真っ向から否定されると、お子さんは安心の場所を失ったうえに、自分自身がダメな子だと感じてしまうことに。
しかも、ストレスがかかると逆に指しゃぶりが増える、ということもあって。
一生懸命叱るほど、状況が悪くなる、という残念なループに入ってしまうことがあります。
他の子と比べる言い方をする
「〇〇ちゃんはもうしてないよ?」「お兄ちゃんは年中でやめたのに」といった比較は、お子さんを動かす力は弱くて、傷つける力のほうが強いと言われています。
お子さんは「自分は劣っている」というメッセージとして受け取ってしまうことが多くて、安心感が減ると、結果的に指しゃぶりへの依存が強くなる、ということも。
比較するなら「過去のお子さん自身」と。
「前は1日中していたのに、今は寝るときだけになったね」と、お子さん自身の変化に目を向ける言葉を選びたいところです。
苦い液体を内緒で指に塗る
「指しゃぶり防止用の苦い液」を、お子さんに無断でそっと塗っておく、というやり方は、おすすめしにくい方法のひとつです。
理由は2つあって、ひとつは、お子さんとの信頼関係に小さな傷が入ってしまう可能性があること。
「ママが何か変なものを塗った」と気づいたとき、安心の根っこが揺らいでしまうんですね。
もうひとつは、根本的な「安心したい気持ち」を放置したまま、表面のクセだけ消そうとするやり方なので、別のクセに移行しやすいこと。
どうしても使いたい場合は、お子さんと相談したうえで「これ塗ったら指しゃぶりお休みできるかな?やってみる?」と、本人の同意を得てから、というのが大事になってきます。
気になるときに頼れる相談先と動き出す目安
ここまで読んで「やっぱり気になる」「うちの子の場合はどうなんだろう?」と思ったら、専門家に相談してみる、という選択肢もあります。
相談先としてイメージしやすいのは、かかりつけの小児歯科と、小児科のふたつです。
歯並びや噛み合わせのことが気になるなら小児歯科。
お子さんの気持ちや行動の面で気になることがあるなら小児科や、地域の子育て相談窓口、保育園の先生に話してみるのも一つです。
「こんなことで相談してもいいのかな…」と遠慮しなくて大丈夫。
年長で指しゃぶりの相談は、専門家からするとよくあるお話で、慣れている方が多いです。(プロにとっては「お、来たな」くらいのものなんですよね)
うちは年長の夏ごろ、かかりつけの小児歯科で「指しゃぶり、気になっていて…」と切り出してみました。
先生は嫌な顔ひとつせず、お口の中を見て「今のところ大きな影響はないですよ。
寝るときだけなら、もう少し様子を見て大丈夫」と教えてくれて。
それだけで気持ちがすっと軽くなったのを覚えています。
何より、専門家にチェックしてもらった、というだけで、不必要に不安にならずに済むようになりました。
年長の指しゃぶりは焦らず子どものペースを大切にしたい
ここまでお伝えしてきたことを、最後にもう一度まとめさせてくださいね。
年長で指しゃぶりが続いていても、それだけで「うちの子、何かおかしいんじゃ…」と心配しすぎる必要はありません。
お子さんなりの安心方法として残っているだけで、就学前後に自然と減っていくお子さんも多いです。
ただ、次のような場合は、少し意識して関わってあげたいタイミング。
- 歯並びや噛み合わせが気になり始めている
- 日中もずっと指を入れている時間が長い
- 環境の変化や他のサインと重なって出ている
そして、気になるなら専門家に相談する、という選択肢もちゃんとあること。
これも忘れずにいたいところです。
何より、指しゃぶりを「悪いクセ」ではなく「お子さんが今、必要としている安心方法」として見てあげられると、ママの気持ちもぐっとラクになっていきます。
慌てなくて大丈夫。
お子さんは、お子さんのペースでちゃんと進んでいます。
今日の夜、お子さんが指しゃぶりをしていたら、「やめさせなきゃ」と肩に力を入れるより、ちょっと多めにぎゅっとしてあげるくらいで、ちょうどいいのかもしれません。
そのうちふと、「あれ、最近指しゃぶりしてないかも?」と気づく日がやってきます。
そのときに「焦らずに待っててよかった」と思えたら、それで十分。
お子さんも、ママも、自分たちのペースでいけば大丈夫ですよ。
