足を骨折したときなどに、歩行を補助してくれる福祉機器が「松葉杖」です。
ただでさえお天気の日でも十分注意が必要な「松葉杖」。
ただ、通勤や通学などどうしても雨の日でも松葉杖を使わなければ場面があります。
実は、私自身も約20年前になりますが交通事故で足を骨折して、松葉杖生活を余儀なくされた経験があります。
自身の経験も踏まえて、
「松葉杖を雨の日に使うときどうすればいいのか?」
「気をつけたい松葉杖のときの階段の上り下りの順番」
などについて、お話していきますね。
松葉杖のときの傘の差し方!雨の日の外出ではどうすればいい?
松葉杖の人は、できる限り雨の日に傘はささない方が安全です。
どうしても傘を使用したい時は、「傘ホルダー」を使用して両手は空けておきましょう。
- リュックサック
- 肩
- ワキ
- 背中
- 頭
ただ、雨風が強い日は傘が風にあおられて、ケガをしている足も踏ん張りが効きにくくなります。
転倒してしまう恐れが高いので細心の注意が必要です。
できる限り、タクシーの利用や同行を誰かにお願いして傘をさしてもらう方が安全でしょう。
松葉杖の人が雨の日でも快適に過ごせるアイテム「レインスーツ」
上半身も下半身もしっかり雨を避けられる「レインスーツ」もおススメです。
また、レインスーツは、ケガをしている足にはギブスが巻かれていることがほとんどなので、大きめの物を用意しましょう。
どうしてもギブスが大きすぎてレインスーツが入りにくい場合は、レインコートやポンチョを使用しましょう。
松葉杖の人が雨の日でも快適に過ごせるアイテム「ギブスの防水カバー」
雨の日は、ギブスが濡れないようにも気を付けましょう。
専用の防水カバーも売っているので、入浴時の使用も踏まえて1つ持っておくと便利ですよ。
松葉杖の人が雨の日でも快適に過ごせる工夫!松葉杖が1本だけなら傘の使用も可能
足のケガが軽度で、ある程度体重をかけても問題がない場合は、1本だけ松葉杖を使用することができます。
1本だけ松葉杖を使用する場合、もう一方の手は空いているので一般的な傘を使用することはできます。
ただし、バランスがとりにくく転倒の恐れが高いので、あまりおススメはできない方法です。
ちなみに1本だけ松葉杖を使用する場合、松葉杖はケガをしている足と反対側の手で持つのが正しい使い方です。
つまり、「右足をケガした場合は、左手で松葉杖を使用する」ということです。
松葉杖は雨の日は滑る?杖先が滑りやすい場合の対処法を紹介
お天気でも注意が必要な松葉杖ですが、雨の日は滑りやすくなっているためより一層注意が必要です。
特に雨の日は、
- マンンホール
- グレーチング
- 点字ブロック
- タイル
- 横断歩道の白線
- 大理石
- 学校の床
私の場合、松葉杖生活をしていたのがちょうど大学生の夏休み期間だったので、できるだけ自宅で過ごすことができました。
もしも、時期が違って通学する時期だったらと思うとすごく大変だったと思います。
かえってケガが悪化したり他のケガも招いていたかもしれません。
では、ここからは松葉杖の人が雨の日でも快適に過ごせるアイテムをご紹介していきたいと思います。
杖先が滑りやすい場合の対処法もあるので、ぜひチェックしておいてくださいね。
松葉杖の人が雨の日でも快適に過ごせるアイテム~滑り止めを装着する~
松葉杖には、もともと「杖先ゴム」と呼ばれるキャップが備え付けられています。
ですが、より滑りにくくするために「安全先ゴム」に取り換えるのがおススメです。
安全先ゴムは、介護用品売り場やインターネット通販で販売されています。
松葉杖をついて階段を上り下りするとき!雨の日は避けるべき?
松葉杖を使用していなくても雨の日は滑りやすいものです。
特に階段の使用は避けるのがおススメです。
他にも松葉杖を使用している期間は、
- 通勤や通学時は混雑した時間を避ける
- 時間に余裕を持って早めに出発をする
- 駅や施設などのバリアフリー情報を事前に確認しておく(エレベーターや多目的トイレの場所をチェックしておくと良いですよ。)
- 利用する電車によっては「指定席券」や「特別車両券」「特急券」を利用する
- 乗車する時は駅員さんに「降車駅と乗車する号車」を伝えておいて降車駅のホームで駅員さんにサポートしてもらう
- バスは床が低く設計されている「ノンステップバス」を利用する
- タクシーを利用する
- IDカードを使いやすいようにストラップ付のパスケースを使用する
階段での松葉づえの使い方!上りは足が先で下りは松葉杖が先
実は、松葉杖で階段を使用する時、正しい順番があります。
正しい順番で上り下りしなければ、転落の恐れがありますよ。
- 上りは足が先
- 下りは松葉杖が先
「滑り止め」や「傘ホルダー」など、便利なアイテムはありますが。
やはりできるだけ、雨の日の外出はタクシーを利用したり、同行する人に傘をさしてもらうようにしてくださいね。
松葉杖のときの荷物の持ち方はどうすればいい?どれくらいの荷物の量なら大丈夫?
松葉杖を使っていると、困るのが荷物の持ち運びです。
両手は松葉杖を支えているので、荷物を持つにはリュックやショルダーバッグなど手が空くカバンがよいですね。
ウエストポーチは、腰に巻き付けるので肩に負担がかからず、荷物を取り出しやすくておすすめです。
スマホをよく見る人は、ネックストラップを付けて首から下げると、落としにくくすぐ使うことができます。
通勤時の松葉杖にはリュックがおすすめ
まず、通勤通学などで荷物が多い人は、リュックがよいでしょう。
ただ、リュックだと荷物を取り出す度に松葉杖を置かなくてはなりません。
なので、リュックだけではなくウエストポーチなどを併用することをおすすめします。
よく取り出すような定期やハンカチはウエストポーチに入れ、リュックには目的地に着いてから使うものを入れておくのです。
このとき注意したいのが、リュックとはいえあまり大荷物で重くなると、リュックのショルダー部分に重量がかかります。
そうすると、松葉杖を支える脇のところが痛くなってきてしまいます。
また、重いリュックだと急な階段を上るとき、後ろへの転倒の危険があります。
脇への負担を軽くし、転倒のリスクを減らすためにも、必要最低限の荷物にしておくのがよいでしょう。
松葉杖には「松葉杖用のバッグ」がとっても便利!?
他にも、松葉杖に取り付ける松葉杖用バッグというアイテムもあります。
松葉杖自体にバッグが付いているので大きな荷物は入りませんが、荷物を持つことの不便さは解消されそうですよね。
https://item.rakuten.co.jp/heartdrop/tatujin1846/
私おすすめの「松葉杖用バッグ」の詳細を見てみる
また、リュックやウエストポーチで荷物が持てても、松葉杖だとお店で買い物かごが持てないことがあります。
このようなときは無理に買い物かごを持とうとせずに、店員さんに商品を取ってもらったりネットスーパーを活用したりしましょう。
松葉杖のときの傘の差し方のまとめ
突然のケガで余儀なくされた「松葉杖生活」。
今までの生活が一変し、一つ一つが不便に感じることも多くなります。
特に雨の日は滑りやすく転倒やケガの恐れがあります。
私自身、事故に遭った時は本当に大変で、父や母、兄弟、友人に体も心もたくさんサポートしてもらいました。
そして、事故や松葉杖生活をしたことで健康のありがたさや周りの人への感謝を知ることができました。
母親になった今、自分の経験を子どもたちに話して体を大事にして欲しいことや事故の怖さを伝えています。
皆さんも雨の日の松葉杖の使用は十分に気を付けてくださいね。
こういったアイテムもあるので、効果的に使って安全第一で「松葉づえ生活」を乗り切ってくださいね!