お年玉をあげる理由って?大人になったら貰うことはもうないの?

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子供のころ、毎年年末になったらら田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家にお泊りに行って、貰うことに何の疑いもなく楽しみにしていた「お年玉」。

だんだん大きくなってくると「今年は誰からいくらもらえるかな?」なんて想像しながらノートに書いて。

「これくらい貰えるはずだから、○○を買いたいなぁ」

と、楽しみにしていたのは私だけじゃないですよね。

でも

「何で大人たちは、自分にお金をくれるんだろう?」
「そもそもお年玉って何なんだ?」

とか、頭が良い子や好奇心旺盛な子は、考えたかもしれません。

でも私はそんな事は考えずに、子供の頃は年末になると当然のように「お年玉」を楽しみにして、お正月になったら当然のように貰っていましたね。

ところが自分が社会人になって、「貰う側」から「あげる側」になって

  • お年玉って何であげなきゃいけないんだ?
  • て言うかお年玉って何なんだろう?
って疑問に思うようになりました。

人ってそんな物ですよね、きっと^^;

そこで、私のようにお年玉をあげる立場になって、初めて気になる人が多いであろう

「お年玉の由来」
「現代のお年玉の意味」

について、詳しく見ていきたいと思います。

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お年玉の由来ってなに?どうしてあげるようになったの?

お正月になると、子供たちが楽しみにしている「お年玉」。

子供を持つおこずかい制のお父さんなんかは「この時期は俺よりも子供の方がお金を持ってる」なんて話も良く聞きますよね。

お年玉っていつから始まったの?

そもそも「お年玉」っていつから始まったものなんでしょう?お年玉の歴史はとっても古くて、中世のころまで遡ります。

中世は室町時代、戦国時代くらいまでのころを言います。

そんな昔から始まった風吸う風習だったんですね。

お年玉ってもともとお金を子供にあげるものだった?

その頃は、日本古来からの「すべてもものには神が宿る」という考え方にあるように、とても身近に神様があって、皆が神様を信じていました。

年の初めになると、神様が家に来るための準備として、お正月の飾りつけをします。

神様は宿る場所を準備してくれたお礼として「新しい魂」を与えてくれます。

その新しい魂のおかげて人々は新しい年を無事に過ごすことができると信じられていました。

神様から「新しい魂」をいただけるのは家の主(あるじ)だけだったので、その新しい魂を刀など目に見える形にして、家族に分け与えたものが「お年玉」の始まりです。

そもそものお年玉の正体は、お金なんかじゃなく神様からの目に見えない「生きていくための力」という贈り物だったんですね。

それに、今のように子供にだけあげるようなものではなく神様からの新しい年を生きていくための力なので、大人も含めた家族全員に対してのものでした。

普通に子供だけがお正月になったらお金を貰えるものなんだと思っていましたが、大人も含めたみんなが貰っていたものだったんですね。

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現代のお年玉の意味とは

それでは、いつごろから今のように子供だけに対してお金という形であげるものになったんでしょうか?

一般にも浸透していったお年玉の風習

もともとは、神様からの「新しい魂」を分け与えるものだった「お年玉」の意味合いが変わってきたのが江戸時代のころと言われています。

この頃にもともと「家の主である家長から家族へ」だったものが「師匠から弟子へ」、「主人から使用人へ」という風に範囲が広がっていきました。

またこの頃はお金や品物をお年玉として渡すようになっていって、年始の贈り物の総称としても「お年玉」という言葉が使われていました。

神様からの魂といったものではなく、庶民の風習として少し現代の形に近いものになってきましたけど、やっぱり今のように「子供だけ」に渡すといったものではなかったんですね。

子供にお金を渡すように変わったのはいつごろ?

実は、今のように子供を対象としてお金を渡す「お年玉」となったのは、ここ数十年のことなんです。

昭和30年後半からの高度経済成長期のあたりから、都市部を中心にしてお金を贈るようになっていきました。

それに伴って贈る相手も子供だけになっていったんですね。

お年玉とは本来は「家の主から家族へ」、江戸時代に入ると「師匠から弟子へ」、「主人から使用人へ」といったように、目上の人から目下の人へ渡すものでした。

なので、渡す範囲が広がって渡すものがお金に変わっていったことで、お年玉は子供にだけ渡すものと変わっていったようです。

その流れで大人にはお年玉ではなく「御年賀」や「御年始」といったものを用いるようになっていったんですね。

でも芸人さんなんかは、大人になっても師匠から弟子へ、稼げるようになった先輩から稼げていない後輩へ、お年玉を渡す風習というか習慣が残っているようですね。

きっとこれも江戸時代の風習の名残だったりするんでしょう。

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お正月にお金をあげる理由のまとめ

子供のころには、貰うことが普通で理由なんて全く興味もなかったお年玉ですが、渡す側になって初めて気になった、その理由や由来。

調べてみると、いろいろと面白いものですよね。

ちなみにお年玉を渡すときにお金を入れるお年玉袋のことを「ポチ袋」って呼ぶことがありますよね。

この呼び名の由来は関西の方で「これっボチ」、要はほんのちょっとの金額を意味する言葉で、芸妓さんや舞妓さんに渡す少額のご祝儀(チップみたいなもの)のことを意味する言葉ででした。

それが子供に渡すお年玉袋の呼び名に使われるようになりました。「ほんの少しの金額だけど」と言ったこと「これっボチ」のボチ袋に入れて渡すのが関西人のユーモアを感じます。

それにお年玉袋には、ほんの少しの額でもきちんと袋に入れて渡す日本人の美学を感じます。

お年玉をあげる側も貰う側もこういった本来の意味を知ることで、私の子供の頃のようにお年玉を何気なく貰うよりも、お年玉に対して感じるものが違ってきますよね。