リクガメの水はどれくらい必要?健康を守る水分補給の正しい方法と注意点

リクガメの水って、どれくらい必要なんだろう?と思ったことはありませんか?

「乾燥した場所に住んでいる生き物だから、そんなに水はいらないかな」と思いながらも、水を飲んでいる様子があまり見られなくて少し不安になってしまう…。

そういった悩みを持つ飼い主さんはとても多いです。

実は、飼育下のリクガメにとって水分管理はとても重要で、水不足が続くと尿路結石などの深刻な病気につながることもあります。

この記事では、リクガメの水の必要量・与え方・水入れの選び方まで、日々のお世話に役立てられる情報をまとめてお伝えします。

読み終えたころには、水分管理に関する疑問がすっきり解消されているはずです。

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リクガメに必要な水の量は「種類」と「補給方法の組み合わせ」で決まります

リクガメに必要な水の量は、「1日に○mlを飲ませる」というような決まった数値があるわけではありません。

大切なのは、飼っているリクガメの種類に合わせた環境を整えながら、水入れ・食事・温浴という3つの方法を組み合わせて、継続的に水分を補給させることです。

「あまり水を飲まないから大丈夫かな」と思っていても、知らないうちに水分不足になっていることがあります。

まずはリクガメと水の関係を正しく理解することが、健康な飼育への第一歩です。

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なぜ飼育下のリクガメに水分補給が必要なのか

野生のリクガメは、野菜・野草・多肉植物を食べることで水分を自然に摂取しており、水場で水を飲む場面はほとんど見られないとされています。

それなのに、なぜ飼育環境では水分補給が必要になるのでしょうか。

ケージ内の食べ物はすぐ乾燥してしまう

野生環境では、リクガメはみずみずしい状態の植物を食べて水分を補っています。

ところがケージ内に置いた野菜は時間が経つにつれて乾燥し、水分が失われていきます。

食べ物からの水分補給だけに頼るのは難しいため、飼育下では水飲み場を常に用意しておくことが必要になります。

水分不足は尿路結石などの病気を招く

水分が不足すると、リクガメの体内に老廃物が溜まりやすくなります。

その結果として起こりやすいのが尿路結石です。

尿路結石はリクガメにとって非常につらい病気で、排泄困難や食欲低下といった症状につながります。

毎日の水分補給を習慣にすることで、こうした病気の予防をサポートすることができます。

水は体温調節にも使われる

リクガメは変温動物のため、自分では体温を調節することができません。

ケージ内が暑くなりすぎたとき、水場に入ることで体を冷やし、体温を調整する行動が見られます。

水入れはリクガメの体温調節を助ける大切な場所でもあるということを覚えておいてください。

湿度の管理にも水入れが役立つ

水入れをケージ内に置くことで、ケージ内の湿度を保つ効果もあります。

乾燥しすぎた環境は甲羅の成長に悪影響を与えることがあるとされています。

特に湿度を必要とする種類のリクガメを飼っている場合は、水入れを欠かさないようにしてください。

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種類によって「必要な水の量」は変わる

リクガメといっても、乾燥した地域に生息する種類と、比較的湿度の高い地域に生息する種類では、必要な水分量がかなり異なります。

飼っているリクガメの出身環境を知ることが、水分管理の基本になります。

乾燥系リクガメ(ロシア・ギリシャ・ケヅメなど)

ロシアリクガメやギリシャリクガメ、ケヅメリクガメなどは乾燥地帯に生息しているため、比較的少ない水分でも過ごすことができます。

ただし、「水がいらない」わけではありません。

これらの種類でも、水入れを常に設置しておき、飲みたいときに飲める環境を整えてあげることが大切です。

水入れは場所を取りすぎない、コンパクトなものが向いています。

湿潤系リクガメ(ホシガメ・アカアシガメなど)

ホシガメやアカアシガメなど、熱帯・亜熱帯域に生息するリクガメは、より多くの水分を必要とします。

これらの種類は水入れに直接入って浸かることもあるため、体全体がすっぽり入れるサイズの浅い容器を用意してあげると良いでしょう。

水切れにも特に注意が必要です。

ベビー(子ガメ)は特に水分管理が重要

成体に比べて体が小さいベビーのリクガメは、わずかな水分不足でも体への影響が出やすいとされています。

ベビーを飼育している場合は、水入れを床材と同じ高さになるように埋め込んで設置し、縁と床材の高さをそろえてひっくり返りにくくしてあげることが大切です。

また、ベビーは特にこまめな水分補給を意識してあげてください。

水分補給の具体的な3つの方法と実践ポイント

飼育下でリクガメに水分を補給する方法は大きく3つあります。

どれかひとつだけに頼るのではなく、組み合わせて取り入れることが健康を守るうえで効果的です。

①水入れで毎日新鮮な水を提供する

最も基本的な方法が、ケージ内に水入れを設置して毎日水を換えることです。

水は必ず毎日新鮮なものと交換してください。

リクガメは水入れの中で排泄することがよくあるため、見た目がきれいでも古い水には雑菌が繁殖している可能性があります。

汚れた水を飲み続けることで体調を崩すこともあるので、面倒でも毎日の交換を習慣にしましょう。

水は基本的に水道水で問題ないとされています。

塩素が気になる方は、塩素除去剤を使うか、一度沸騰させて冷ました水を使うと安心です。

水入れを選ぶ際のポイントは次の3点です。

  • 浅めで、リクガメが自分で入りやすい形状のもの
  • ひっくり返しにくい重さと安定感があるもの
  • 甲長と同程度かそれ以上の広さがあり、体がすっぽり入れるサイズのもの

リクガメは思っている以上に力が強く、軽い容器はすぐにひっくり返してしまいます。

実際に飼い始めた方が最初に驚くことのひとつが「水入れをひっくり返す頻度の多さ」です。

重みのある素材のものを選ぶだけで、ケージの中が水びたしになるトラブルをぐっと減らすことができます。

②水分を含む野菜・果物を食事に取り入れる

リクガメは食べ物からも水分を補給します。

レタス・トマト・きゅうり・スイカなど、水分を多く含む野菜や果物を食事に取り入れることで、自然な形で水分補給をサポートできます。

水をなかなか飲んでくれない個体には、野菜をしっかり水で洗ったうえで少し水気を残した状態で与えるのも効果的です。

ただし、食事からの水分だけで完結させようとするのは難しいため、水入れとの組み合わせで考えることが大切です。

③温浴で水分補給と排泄をサポートする

温浴とは、リクガメをぬるま湯に数分間浸ける方法です。

リクガメは総排泄孔(お尻の穴)からも水分を吸収できる体のつくりになっているとされており、温浴中に水分を取り込むこともあるとされています。

また、温浴は排泄を促す効果もあるため、健康チェックの機会としても活用できます。

温浴のやり方は、37〜40℃前後のお湯(人肌より少し温かい程度)を、リクガメが息をしやすい水位まで入れて5分程度浸けてあげるのが目安です。

週に1〜2回を目安に行うのがよいとされています。

温浴後はやわらかいタオルで体をやさしく拭き、しっかり温まったケージに戻してあげましょう。

冬場は必ず部屋を十分に暖めてから行うことが大切で、寒い部屋での温浴はかえって体を冷やし、呼吸器系のトラブルを引き起こす原因になることがあります。

やってはいけないNG行動と見落としがちな注意点

水分管理で失敗しやすいポイントをまとめました。

意外と見落としてしまいがちな点も含まれているので、ぜひ確認してみてください。

水を深くしすぎてしまう

「たくさん水を入れてあげた方が喜ぶかな」と思って深めに水を張ると、リクガメが溺れてしまう危険があります。

特にベビーは体が小さく、少しの深さでもひっくり返ると起き上がれないことがあります。

水の深さはリクガメの甲羅の高さの半分以下を目安にして、浅めに設定してあげてください。

水の中で長時間じっとしている場合は体調不良のサインかも

リクガメが水場で短時間浸かる程度は問題ありませんが、長時間水の中でじっとしていたり、水の中で眠っているような場合は要注意です。

体温が下がりすぎていたり、体調が優れないサインの可能性があります。

温度管理や食事内容を見直し、改善しないようであれば爬虫類を診てくれる獣医師に相談することをおすすめします。

霧吹きだけで湿度管理をしようとしている

「霧吹きで湿度を保てているからOK」と思っている方は注意してください。

ミスト状の霧吹きは床材の表面にしか水が届かず、内部まで湿らせることが難しいとされています。

湿度をしっかり保つためには、ペットボトルなどで勢いよく床材に向けて散水し、床材の内部まで湿り気を含ませることも大切です。

散水後、1時間もすれば表面は乾き、内部だけに少し湿り気が残るくらいの状態が理想とされています。

水を飲む姿が見えないからといって水入れを撤去しない

リクガメが水を飲む場面を目撃できないことはよくありますが、だからといって「いらないんだ」と判断して水入れを撤去してしまうのはNGです。

リクガメは飼い主の目を離したときや夜間に水を飲むこともあります。

常に水が飲める環境を保つことが基本です。

まとめ

リクガメの水分補給について、大切なポイントをまとめます。

飼育下のリクガメには、水入れ・食事・温浴の3つを組み合わせた継続的な水分補給が欠かせません。

水の「量」は種類や個体によって差がありますが、「常に新鮮な水が飲める環境を整えること」が基本中の基本です。

乾燥系のリクガメでも水は必要ですし、ベビーのうちは特に丁寧な管理が求められます。

水分不足は尿路結石などの深刻な病気につながることもあるため、毎日の水換えと定期的な温浴を習慣にして、リクガメが健やかに過ごせる環境を整えてあげましょう。

リクガメは声で「水が飲みたい」と伝えることができません。

だからこそ、飼い主さんが毎日の観察を通じてリクガメのサインを見逃さないことが何より大切です。

水換えって、最初は「毎日やるのは大変かな」と感じることもあるかもしれません。

でも実際に習慣になってしまえば、ほんの数分の作業です。

その数分が、大切なリクガメの健康を何年も守ることにつながります。

まずは今日、水入れの水を新鮮なものに換えることから始めてみてください。

あなたのリクガメが、長く元気に過ごしてくれますように。

水の不安が落ち着いたら、全体の飼い方や他の悩みもまとめて確認しておくと安心です。
「はじめてのリクガメ飼育|後悔しないために最初に整理したい6つの不安」