
白髪が増えてきて、何かできることはないかと探していたら「ごま油が効く」という話を見かけた。
でも、台所にある普通のごま油のことなのか、どうやって使うのか、そもそも本当に効果があるのか……正直よくわからなくて、調べるほどに混乱してきませんか?
実はここでいう「ごま油」は、料理でよく使う茶色い香り豊かなものとはちょっと違います。
使うのは「太白ごま油」と呼ばれる、無色透明でほぼ無味無臭の白ごま油。
アーユルヴェーダという5000年の歴史を持つインドの伝承医学でも「若返りのオイル」として重宝されてきたもので、白髪ケアとの関係が近年注目されています。
この記事では、白ごま油が白髪にどう働きかけるのか、その成分の根拠から、具体的なケア方法、やってはいけないこと、向いていない人まで、一通りまとめてお伝えします。
白ごま油は白髪予防をサポートしてくれる可能性がある
「白髪が治る」と断言できるものではありませんが、白ごま油に含まれる成分が頭皮環境を整え、白髪が生まれやすい状態を改善するサポートをしてくれると考えられています。
頭皮の血行が悪くなると、毛根のメラノサイト(髪の色素を作る細胞)に十分な栄養が届かなくなり、白髪が増えやすくなります。
また、活性酸素による酸化ダメージも色素細胞の老化を早める要因のひとつとされています。
白ごま油はこうした白髪の原因に、複数の角度からアプローチしてくれる成分を含んでいるのです。
「すぐに黒髪に戻る」というものではなく、継続して頭皮環境を整えていくセルフケアのひとつとして取り入れるのが、正しい付き合い方といえるでしょう。
私自身も40代に入ってから白髪が気になり始め、何か手軽にできることを探していたときにごま油ケアに出会いました。
最初は半信半疑でしたが、試してみると頭皮がやわらかくなった感覚がわかって、それからコツコツ続けています。
白ごま油が白髪ケアに役立つとされる3つの理由
なぜ、ごま油が白髪に良いとされているのか。
その理由は、白ごま油に含まれる3つの成分の働きにあります。
①ゴマリグナン(セサミン・セサモール)が強力な抗酸化作用をもたらす
白ごま油だけに含まれる特別な成分が、ゴマリグナンです。
セサミンやセサモールといった微量成分の総称で、これがごま油を特別なオイルにしている理由とも言われています。
ゴマリグナンには強力な抗酸化作用があり、活性酸素から細胞を守ってくれます。
メラノサイトの老化を防ぐことで、白髪予防への効果が期待されています。
また、新陳代謝を促し、頭皮を健康な状態に保つ働きもあるとされています。
ひとつ知っておきたいのは、セサミンは加熱することでセサモールという成分に変化し、抗酸化力がさらに高まるということ。
アーユルヴェーダで「キュアリング(加熱処理)」が推奨される理由はここにあります。
②ビタミンEが血行を促進し、毛根への栄養補給を助ける
白ごま油にはビタミンEも含まれています。
ビタミンEには血流を改善する働きがあり、頭皮の血行を促進することで毛根に栄養が届きやすくなります。
血行が悪い状態が続くと、メラノサイトに必要な栄養素が届かず、白髪が増えやすくなると言われています。
ビタミンEの働きによって頭皮の循環が改善されることで、白髪になりにくい頭皮環境へと整えていくことが期待できます。
③頭皮マッサージと組み合わせることで毛穴の汚れを除去できる
白ごま油はオイルクレンジングとしての役割も果たします。
頭皮に白ごま油を馴染ませてマッサージすることで、シャンプーだけでは取り切れない毛穴の汚れを吸着・除去しながら、同時に地肌に必要な潤いを与えてくれます。
頭皮が乾燥していたり、毛穴が詰まっていたりすると、毛根への栄養供給が妨げられます。
白ごま油マッサージで毛穴を清潔に保ちながら血行も促すことで、健やかな頭皮環境をサポートしてくれます。
皮膚科の先生に聞いたことがあるのですが、頭皮の毛穴が詰まると毛根が弱くなりやすいと言われました。
ドラッグストアの高い育毛剤を試す前に、まず頭皮環境を整えることが大事だと改めて実感しました。
白ごま油ケアの具体的な3つの方法
白ごま油の白髪ケアには、代表的な方法が3つあります。
自分のライフスタイルや肌質に合わせて、まず1つから試してみてください。
方法①【頭皮マッサージ】最もスタンダードな白髪ケア
白ごま油を頭皮に直接馴染ませてマッサージする方法です。
アーユルヴェーダでは「シロアビヤンガ」とも呼ばれ、頭皮のケアとして長く受け継がれてきた方法です。
- キュアリング(加熱処理)した白ごま油を人肌程度に温める
- お風呂の前に、頭頂部(百会のツボ)に数滴垂らす
- 指の腹で頭皮全体にやさしくなじませ、10分ほどマッサージする
- そのまま30分ほど置いてからシャンプーで洗い流す
タオルで頭を覆っておくと保温効果が高まり、成分が浸透しやすくなります。
耳まわりはストレスが溜まりやすい場所とも言われているので、少し丁寧にマッサージしてあげると良いでしょう。
キュアリング(加熱処理)の手順
マッサージに使う白ごま油は、そのままではなく一度加熱処理(キュアリング)してから使うのがポイントです。
加熱することで皮膚への浸透率が高まり、抗酸化成分のセサモールも増えます。
- 太白ごま油500mlを鍋に入れ、弱火でゆっくり加熱する
- 温度計で確認しながら90〜110℃になったら火を止める(110℃を超えないよう注意)
- 20〜30分自然冷却し、遮光性のある密閉容器に移して冷暗所で保存する
- 使用するときは湯煎で人肌程度(40〜50℃)に温めてから使う
2ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。
私がキュアリングを初めてやったとき、温度計を用意するのが面倒でやめようかと思いましたが、実際やってみると10分もかからずに終わりました。
温めた油を頭皮に乗せた瞬間のじんわりした感覚が気持ちよくて、それからお風呂前の小さな楽しみになっています。
方法②【ごま油うがい(オイルプリング)】口の粘膜から全身へアプローチ
「うがいで白髪が減るなんて……」と思うかもしれませんが、アーユルヴェーダの医学博士・蓮村誠先生(マハリシ南青山プライムクリニック院長)によると、口の内側の粘膜は腸よりも吸収率が高く、ごま油に含まれる成分が全身へと届きやすいとされています。
- キュアリングした白ごま油を小さじ1〜大さじ1ほど口に含む
- クチュクチュと口全体に行き渡らせながら1〜3分うがいをする
- 唾液が増えてきたら吐き出してよい(飲み込まないこと)
- 1日1〜2回、朝または夜に行う
太白ごま油は焙煎した茶色いごま油と違って無味無臭で透明なため、うがいへの抵抗感もほとんどないと言われています。
白髪予防だけでなく、口臭予防や口内環境の改善にも役立つとされている点も魅力です。
方法③【ヘアパック】週1〜2回の集中ケア
白ごま油をたっぷり使って頭皮と髪を集中的にパックする方法です。
時間に余裕のある日に、週1〜2回のスペシャルケアとして取り入れてみてください。
- お湯で頭を軽く洗い、タオルで水気を拭き取る
- たっぷりの白ごま油を手に取り、頭皮から毛先まで全体に塗り広げる
- 頭皮をやさしく揉み込みながらオイルクレンジングを行う
- タオルやラップで頭を覆い、5〜30分パックする
- シャンプーで丁寧に洗い流す
パック後は髪にツヤが出て、頭皮がやわらかくなった感覚を実感しやすい方法です。
やってはいけないこと・向いていない人
白ごま油のケアは手軽で安全性も高いとされていますが、いくつか注意が必要な点もあります。
ごまやごま油にアレルギーのある方は使用しないでください。
また、敏感肌の方や、頭皮に傷・炎症がある方も、症状が悪化する可能性があるため避けることをおすすめします。
また、やりがちなミスとして「たくさん使えばより効果が出る」と思って過剰に使う方がいますが、油分が多すぎると毛穴を塞いでしまい逆効果になることがあります。
マッサージは数滴〜10滴程度を目安に、適量でやさしく行うことが大切です。
さらに、焙煎した茶色いごま油(中華系のごま油)を使うのはNGです。
マッサージやうがいには必ず「太白ごま油」「白ごま油」「純白ごま油」と表記されている無色透明のものを選んでください。
まとめ:白ごま油は白髪ケアの”土台づくり”に役立つ
白髪にごま油が効果的かどうか、この記事でお伝えしてきた内容を整理すると、次のようになります。
白ごま油(太白ごま油)には、ゴマリグナン・ビタミンE・オイルクレンジング効果という3つの働きがあって。
頭皮の血行を促進し、活性酸素から細胞を守り、毛穴の汚れを取り除くことで、白髪が生まれやすい頭皮環境を改善するサポートをしてくれるとされています。
「即効性がある」「白髪が黒く戻る」というものではありませんが、5000年の歴史を持つアーユルヴェーダで受け継がれてきた知恵であり、実際にごま油うがいや頭皮マッサージを続けて白髪の変化を感じたという声もあります。
使い方は3通り。
頭皮マッサージ・ごま油うがい・ヘアパックから、まずは自分が続けやすそうな方法をひとつ選んで始めてみるのがおすすめです。
使う油は必ず無色透明の「太白ごま油」を、できればキュアリング(加熱処理)してから使いましょう。
私はゆるく半年ほど続けていますが、劇的な変化とは言えないものの、頭皮のかたさが和らいで髪のパサつきが気になりにくくなった気がしています。
白髪への効果を実感するには、やはり根気よく続けることが大切だと感じています。
白髪ケアに「即効薬」はなかなかありません。
でも、白ごま油なら手軽に始められて、肌や口腔環境にも優しくアプローチできる。
そんな”ながらケア”が、毎日の小さな積み重ねとして続けやすいのが魅力です。
今夜のお風呂の前に、スーパーで太白ごま油を一本手に取ってみる。
そんな小さな一歩から、白髪ケアの習慣が始まるかもしれません。
